枝先から白い花がすだれのように垂れ下がり、花後は赤い萼と黒紫色の実まで長く楽しめるクラリンドウ。花の少ない秋から初冬に咲く、ヒマラヤ原産の花木です。この記事では、クラリンドウの花の特徴と、育て方・冬越し・挿し木の時期を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① クラリンドウはシソ科クサギ属の常緑低木(Clerodendrum wallichii)。秋〜初冬に白い花序が垂れ下がって咲く
② 日なた〜半日陰で、夏の強い日差しと乾燥を避ける。最低温度の目安は−8℃と、仲間の中では寒さに強い
③ 挿し木の適期は6〜9月。植え替えは3〜4月、剪定は冬の休眠期に
クラリンドウとは?花の特徴

クラリンドウはシソ科クサギ属(クレロデンドルム属)の常緑低木で、学名は Clerodendrum wallichii(C. laevifolium と表記されることもあります)。インドのアッサム地方からヒマラヤ、中国南部、東南アジアに分布し、英語では Bridal Veil(ブライダルベール)、Nodding Clerodendrum(うなずくクレロデンドルム)と呼ばれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Clerodendrum wallichii(C. laevifolium とも) |
| 科・属 | シソ科・クサギ属(クレロデンドルム属)。古くはクマツヅラ科に分類 |
| 英名 | Bridal Veil、Nodding Clerodendrum |
| 原産地 | インド(アッサム地方)〜ヒマラヤ、中国南部、東南アジア |
| 樹高 | 1〜3m(鉢植えではコンパクトに仕立てられる) |
| 花期 | 秋〜初冬(11月ごろまで) |
| 葉 | 光沢のある濃い緑色、細長い披針形 |
| 耐寒性の目安 | 最低温度 −8℃ 程度。比較的寒さに強い |
クラリンドウの花・萼・実の変化
| 時期 | 見どころ | 特徴 |
|---|---|---|
| 秋〜初冬 | 白い花 | 枝先から垂れ下がる花序に、緑がかった白い花が10〜20個ほどつく |
| 花後 | 赤い萼 | 花が終わると萼が赤く色づく |
| その後 | 黒紫色の実 | 熟した実は黒紫色になり、赤い萼との対比が楽しめる |
花・赤い萼・黒紫色の実と、見どころが移り変わりながら長く観賞できるのがクラリンドウの魅力です。光沢のある濃い緑の葉と白い花のコントラストも美しく、植物園の温室でも秋の見どころとして紹介されています。
名前の由来
和名「クラリンドウ」の由来ははっきりしていませんが、属名 Clerodendrum(クレロデンドルム)の発音が変化したものという説があります。リンドウ(竜胆)の仲間ではありません。
クラリンドウの年間管理カレンダー
| 時期 | 置き場所 | 水やり | 作業 |
|---|---|---|---|
| 3〜4月 | 日なた〜半日陰 | 用土の表面が乾いたら | 植え替え(1〜2年に1回)。庭植えは3〜5月 |
| 5〜6月 | 日なた〜半日陰 | 用土の表面が乾いたら | 施肥(鉢植えは5〜10月) |
| 7〜8月 | 西日の当たらない半日陰〜明るい日陰 | 晴れた日は毎日 | さし木(6〜9月) |
| 9〜11月 | よく日に当てる | 用土の表面が乾いたら | 開花。花後に萼と実を楽しむ |
| 12〜2月 | 寒風・霜の当たらない場所(寒冷地は室内) | 乾かし気味 | 剪定(休眠期) |
クラリンドウの育て方
置き場所・日当たり

日なたから半日陰を好み、湿り気のある半日陰でよく育ちます。夏は強い日差し・強風・乾燥を避け、西日の当たらない半日陰から明るい日陰に置きましょう。春と秋はよく日に当てると花つきがよくなります。
水やり
| 時期 | 水やり |
|---|---|
| 春・秋 | 用土の表面が乾いたらたっぷり |
| 夏 | 晴れた日は毎日。水切れに注意 |
| 冬(休眠期) | 乾かし気味に |
| 庭植え | 西日の当たらない場所ならほぼ不要 |
用土
肥沃で水はけのよい用土が適しています。一般的な草花用の培養土、または赤玉土小粒7:腐葉土3の配合などを使います。
肥料
鉢植えは5〜10月に、チッ素・リン酸・カリが同量程度の緩効性化成肥料を規定量与えます。庭植えは春に1回で十分です。
植え替え
生育が旺盛なので、鉢植えは1〜2年に1回(理想は毎年)、3〜4月に植え替えます。用土を半分〜3分の1ほど落とし、一回り大きな鉢に植えて、伸びた枝は切り戻します。庭植えは3〜5月に、腐葉土などの有機物を十分にすき込んでから植えます。
クラリンドウの冬越し

クレロデンドルムの仲間は寒さに弱いものが多いですが、クラリンドウは最低温度の目安が −8℃ と、比較的寒さに強い種類です。それでも0℃前後になると地上部が枯れることがあり、その場合も春に芽が出てくることが多いとされています。
| 条件 | 冬越しのポイント |
|---|---|
| 暖地 | 霜や寒風の当たらない場所なら戸外で冬越しできる |
| 寒冷地・小苗 | 室内の明るい場所で、最低5〜10℃以上を保つと安心 |
| 水やり | 冬は休眠期なので乾かし気味に |
| 地上部が枯れたら | 春に新芽が出るのを待つ。株元をマルチングすると安心 |
剪定のコツ
花は新しく伸びた枝の先につきます。剪定の適期は冬の休眠期ごろですが、冬前に強く切り戻しても問題ありません。コンパクトに保ちたいときは、11〜4月ごろに地際付近で切る方法もあります。地下茎が伸びて広がることがあるので、庭植えでは広がりすぎに注意しましょう。
挿し木で増やす(適期6〜9月)

- STEP1さし穂を切る
6〜9月に、充実した枝を10cmほど切ります。
- STEP2葉を整える
大きい葉は半分に切って、水分の蒸発を減らします。
- STEP3用土にさす
赤玉土小粒や鹿沼土にさします。
- STEP4明るい日陰で管理
乾かさないように管理すると、約1か月で発根します。
取り木(枝を土に伏せて根を出させる方法)でも増やせます。
葉が枯れる・花が咲かないときの対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 葉が茶色く焼ける | 夏の強い日差し・西日 | 西日の当たらない半日陰へ移す |
| 葉がしおれる | 夏の水切れ | 晴れた夏の日は毎日水やり |
| 根腐れ・下葉が落ちる | 冬の過湿 | 冬は乾かし気味に |
| 花が少ない | 春・秋の日照不足、花芽のつく枝を切った | 春・秋はよく日に当てる。剪定は休眠期に |
| 白い綿状・殻状の虫 | コナカイガラムシ、カイガラムシ | 風通しをよくし、見つけしだい取り除く |
| 新芽に小さな虫 | アブラムシ | 見つけしだい駆除 |
よくある質問(FAQ)
Q. クラリンドウの花はいつ咲きますか?
A. 秋から初冬(11月ごろまで)に、白い花序が枝先から垂れ下がって咲きます。花後は萼が赤くなり、黒紫色の実もつきます。
Q. 冬越しは室内に入れたほうがいい?
A. 最低温度の目安は −8℃ と比較的寒さに強いので、暖地では霜の当たらない戸外で冬越しできます。寒冷地や小さな株は室内の明るい場所に取り込みましょう。
Q. 挿し木の時期はいつですか?
A. 6〜9月が適期です。充実した枝を10cmほど切ってさし、明るい日陰で乾かさないように管理すると約1か月で発根します。
まとめ
- クラリンドウはシソ科クサギ属の常緑低木。秋〜初冬に白い花序が垂れ下がる
- 花後は赤い萼と黒紫色の実まで長く楽しめる
- 日なた〜半日陰。夏は西日と乾燥を避け、晴れた日は毎日水やり
- 最低温度の目安は −8℃。寒冷地では室内で冬越し
- 挿し木は6〜9月、植え替えは3〜4月、剪定は冬の休眠期
ほかの花木の育て方は、ハイビスカスやブーゲンビリアの記事もあわせてご覧ください。


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