暑い夏にも次々と花を咲かせ、半日陰でもよく育つトレニア。スミレに似たかわいい花から「ナツスミレ」とも呼ばれ、鉢植えやハンギングバスケットで人気の草花です。この記事では、トレニアの特徴・種類・名前の由来・育て方・摘心と切り戻し・増やし方を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① トレニアはアゼトウガラシ科ツルウリクサ属。一年草のフルニエリは和名ナツスミレ、ハナウリクサ
② 開花期は4〜11月。耐陰性があり、真夏(7〜8月)は直射日光を避けた日陰へ
③ 植えつけ2週間後に摘心、6〜8月に1/2程度に切り戻すと花数が増える
トレニアとは?



トレニアはアゼトウガラシ科ツルウリクサ属(トレニア属)の植物で、ゴマノハグサ科に分類されることもあります。アジアからアフリカにかけて約40種が知られ、暑い夏にたくさんの花を次々と咲かせる、耐陰性のある育てやすい植物です。
| 学名 | Torenia(トレニア属) |
| 科・属 | アゼトウガラシ科・ツルウリクサ属(ゴマノハグサ科とされることも) |
| 和名 | ナツスミレ、ハナウリクサ(T. fournieri) |
| 原産 | アジア、アフリカ |
| 草丈 | 20〜30cm(ほふく性) |
| 開花期 | 4〜11月 |
| 花色 | 青、紫、白、ピンク、黄 |
| 耐寒性/耐暑性 | 弱い/普通 |
名前の由来
属名の Torenia は、スウェーデンの牧師オロフ・トレーン(Olof Torén、1718〜1753)にちなみます。トレーンはスウェーデン東インド会社の船付き牧師として中国やインドへ航海し、持ち帰った植物をリンネに贈った「リンネの使徒」の一人でした(Flora Malesiana 植物採集者事典)。
主な種類
| 種類 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| トレニア・フルニエリ | 一年草 | 一般に「トレニア」と呼ばれる。和名ナツスミレ、ハナウリクサ |
| トレニア・コンカラー(ツルウリクサ) | 多年草 | 茎がつる状に地面を覆う。室内に取り込めば冬越しできる |
| トレニア・バイロニー | - | 中心が黒い黄色の花 |
| 交雑種(フルニエリ×コンカラー) | - | サマーウェーブ、ルミーナなど。タネができないので苗から育てる |
トレニアの年間栽培カレンダー
| 時期 | 置き場所 | 主な作業 |
|---|---|---|
| 4〜6月 | 日なた | 植えつけ(4〜8月)。植えつけ2週間後に摘心。タネまき(5〜6月) |
| 6〜8月 | 7〜8月は日陰へ | 切り戻し(全体の1/2程度)。さし芽(6〜9月) |
| 9〜11月 | 日なた | 花がら摘み。コンカラーは10月までに鉢上げ |
| 冬 | 室内(霜に当てない) | コンカラーは室内で冬越し |
トレニアの育て方
置き場所

鉢植えは4〜11月は風通しのよい日なたに置き、7〜8月は夏の直射日光を避けて日陰に移します。庭植えは西日の当たらない場所に植えます。ハンギングバスケットは株が蒸れにくく、よく茂ります。霜が降りると枯れます。
水やり
鉢植えは用土の表面が乾いたらたっぷり与えます。真夏は水切れに注意し、極端に乾燥させないようにしましょう。
用土・肥料
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 用土 | 水はけがよく有機物に富んだ土。例:赤玉土小粒5・腐葉土3・酸度調整済みピートモス2。市販の培養土でも可 |
| 元肥 | リン酸分の多い緩効性化成肥料(N-P-K=6-40-6)を用土1Lあたり5g |
| 追肥 | 4〜10月に緩効性化成肥料 |
用土は、市販の花と野菜用の培養土を使うと手軽です。
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摘心と切り戻しで花数アップ

| 作業 | 時期 | ポイント |
|---|---|---|
| 摘心 | 植えつけの2週間後 | 分枝を促し、花数を増やす |
| 切り戻し | 6〜8月 | 全体の1/2程度の長さに切る。葉がなくなるほど強く切ると枯れるおそれ |
| 花がら摘み | 4〜11月 | 灰色かび病の予防に。雨が続くときはこまめに |
切り戻しや花がら摘みには、よく切れる園芸ばさみがあると作業が楽になります。
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トレニアの増やし方
- STEP1砂と混ぜる
タネが非常に細かいので、乾いた砂と混ぜます。
- STEP2均一にまく
用土の上に均一にまきます。
- STEP3覆土しない
覆土はせず、乾かさないように管理します。
コンカラーと交雑種はさし芽でも増やせます。適期は6〜9月です。交雑種はタネができないので、苗から育てるか、さし芽で増やしましょう。
病害虫と対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 花や葉に灰色のカビ | 灰色かび病(6〜10月の長雨・蒸れ) | 花がらをこまめに摘み、蒸れを防ぐ |
| 新芽や蕾に小さな虫 | アブラムシ、アザミウマ(4〜11月) | 見つけたらすぐに防除 |
アブラムシや灰色かび病には、花や野菜に使える殺虫殺菌スプレーが便利です。対象の植物や使い方は、ラベルの表示を確認してから使いましょう。
・ベニカXファインスプレー(Amazon)
よくある質問(FAQ)
Q. トレニアは冬越しできますか?
A. 園芸品種の多くは寒さに弱く晩秋に枯れる一年草扱いです。多年草のコンカラーは、霜が降りる前に室内に取り込めば冬越しできます。
Q. 夏に花が少なくなりました。
A. 6〜8月に全体の1/2程度に切り戻すと、再び茂って花を咲かせます。7〜8月は直射日光を避け、水切れにも注意しましょう。
Q. ツンベルギアとは違う植物?
A. 別の植物です。トレニアはアゼトウガラシ科、ツンベルギア(ヤハズカズラなど)はキツネノマゴ科で、名前の由来の人物も異なります。
まとめ
- トレニアはアゼトウガラシ科ツルウリクサ属。和名ナツスミレ、ハナウリクサ
- 名前はスウェーデンの牧師オロフ・トレーンにちなむ
- 開花期は4〜11月。7〜8月は直射日光を避け、水切れに注意
- 植えつけ2週間後に摘心、6〜8月に1/2程度に切り戻す
- タネまきは5〜6月(覆土しない)、さし芽は6〜9月
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