華やかな花姿と香りで「花の女王」と呼ばれるバラ。なかでも庭や鉢で育てやすく、春から秋まで繰り返し咲く木立ち性のバラ(ブッシュ・ローズ)は、バラ栽培の入門にぴったりです。この記事では、NHK出版「みんなの趣味の園芸」の植物図鑑と、バラ栽培家・後藤みどりさんの「夏剪定」解説をもとに、バラの種類・育て方・冬と夏の剪定・病害虫対策を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① バラはバラ科バラ属(Rosa)。樹形で木立ち性・半つる性・つる性の3タイプに分かれる
② ブッシュ・ローズは5月中旬〜6月上旬が一番花、その後11月まで繰り返し咲く
③ 冬剪定は12〜2月、夏剪定は9月初めが目安。黒星病・うどんこ病の予防には日当たりと風通しを
バラ(ブッシュ・ローズ)とは?




「みんなの趣味の園芸」によると、バラはバラ科バラ属の植物で、学名は Rosa。樹形によって木立ち性(ブッシュ・ローズ)、半つる性(シュラブ・ローズ)、つる性(つるバラ)の3タイプに分けられます。ブッシュ・ローズは低木のように自立し、環境がよければ春から秋まで花が咲きます。ハイブリッド・ティー系やフロリバンダ系などの四季咲き性のモダンローズが含まれます。
| 学名 | Rosa |
| 科・属 | バラ科・バラ属 |
| 形態 | 低木(木立ち性) |
| 樹高 | 0.6〜1.8m程度(品種による) |
| 開花期 | 一番花は5月中旬〜6月上旬、その後6月中旬〜11月に繰り返し咲く |
| 耐寒性/耐暑性 | 品種により強い〜やや弱い |
樹形による3タイプ
| タイプ | 樹形 | 主な系統 |
|---|---|---|
| 木立ち性(ブッシュ・ローズ) | 低木のように自立する | ハイブリッド・ティー系、フロリバンダ系など |
| 半つる性(シュラブ・ローズ) | 枝がやや長く伸びる | - |
| つる性(つるバラ) | 長く伸びた枝をフェンスなどに誘引する | - |
育てやすい品種の例
| 品種 | 特徴 |
|---|---|
| ‘ノック・アウト’ | ローズ色の房咲き。多花性で黒星病にかかりにくく、初心者向け |
| ‘アイスバーグ’ | 白の半八重咲き。花つき・花もちがよく繰り返し咲く |
| ‘クイーン・エリザベス’ | ピンクの中〜大輪。房咲きで連続開花 |
| ‘ピース’ | 淡黄色にピンクのぼかしの巨大輪。芳香 |
| ‘ラ・フランス’ | ピンクの抱え咲き。ハイブリッド・ティー第1号 |
バラの栽培カレンダー
| 時期 | 主な作業 | ポイント |
|---|---|---|
| 12〜2月 | 冬剪定、鉢植えの植え替え、寒肥 | 大苗の植えつけ(11〜2月) |
| 2月下旬〜3月上旬 | 休眠枝ざし | - |
| 5月中旬〜6月上旬 | 一番花。花がら摘み | 新苗の植えつけ(5〜6月) |
| 6月 | 緑枝ざし。梅雨は黒星病に注意 | - |
| 6月中旬〜11月 | 繰り返し開花。花後に追肥 | - |
| 9月初め | 夏剪定(四季咲き品種) | 台風対策も |
| 10〜11月 | 秋バラ。緑枝ざし | - |
バラの育て方
置き場所・土
生育期は日当たりと風通しのよい場所で育てます。風通しが悪いとうどんこ病が出やすくなります。庭植えは肥沃で水はけがよければ土質は問わず、条件を満たさない場合は1株あたり10〜15Lの堆肥をすき込んで改良します(みんなの趣味の園芸)。
水やり
| 栽培方法 | 水やりの目安 |
|---|---|
| 鉢植え | 年間を通して、鉢土の表面が乾いたらたっぷり |
| 庭植え | 真夏など雨が少ないときだけたっぷり |
肥料
| 栽培方法 | 肥料の与え方 |
|---|---|
| 鉢植え | 生育期に液体肥料、または発酵油かすの固形肥料を定期的に置き肥。冬は寒肥 |
| 庭植え | 冬に寒肥。花後と秋口に同じ肥料で追肥すると効果的 |
用土・植えつけ
鉢植えは水はけがよく有機質に富む土を使い、赤玉土小粒6〜7:堆肥3〜4が目安(市販のバラ専用土も可)。植えつけは大苗が11〜2月、新苗が5〜6月、鉢苗は真夏以外。鉢植えはなるべく1年に1回、12〜2月に植え替えます(みんなの趣味の園芸)。
剪定:冬と夏の2回

冬剪定(12〜2月)
冬剪定は12〜2月に行います。シュート(株元から勢いよく伸びた新しい枝)が出ている場合は、古い枝を切って新しい枝に切り替えます。シュートは出たら早めに枝先を摘むと、樹形が整いやすくなります(みんなの趣味の園芸)。
夏剪定(9月初め)
バラ栽培家の後藤みどりさんによると、夏剪定は秋バラを一斉に咲かせるために、四季咲きの品種で行います。従来は8月末が目安でしたが、近年は残暑が厳しいため9月の初めがすすめられています。必須ではありませんが、秋の花を楽しみたいなら取り組む価値があります。
- STEP1不要な枝を除く
枯れた枝や、内側に入り込んだ細い枝を取り除きます。
- STEP2高さを決める
太くしっかりした枝を1本選んで高さを決めます。目安は樹高の上から約1/3を切る位置。
- STEP3そろえて切る
ほかの枝もバランスのよい高さにそろえて切ります。花が咲いた枝は全体の約1/2で。
- STEP4細い枝・新芽を整理
枝分かれは細い枝を切って太い枝を残し、夏に出た新芽は切り落とします。
細い枝を残してもよい花は咲かず、新芽を残すと花が一斉に咲きにくくなります(後藤みどり)。
花がら摘み
5月の開花後から、花が咲くたびに花がらを摘みます。開花枝は伸びた枝の約1/3を目安に切ります(みんなの趣味の園芸)。
病害虫と対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 葉に黒い斑点→黄化して落葉 | 黒星病(梅雨など雨の多い時期) | 葉を失うと生育が大きく落ちる。雨の時期は特に注意 |
| 新芽が白い粉をふいて萎縮 | うどんこ病(春と秋) | 日当たりと風通しをよくする |
| 新芽や蕾に小さな虫 | アブラムシ(春と秋) | 多発すると生育が阻害される。早めに駆除 |
| 葉が食べられ丸坊主に | チュウレンジハバチの幼虫(初夏〜秋) | 幼虫を見つけしだい駆除 |
| 枝が枯れる・株元に穴 | カミキリムシ(成虫は初夏、幼虫は夏以降) | 幼虫が幹の中を食害し枯死させることも。株元を点検 |
増やし方
| 方法 | 適期 |
|---|---|
| 緑枝ざし | 花後の6月、または10〜11月 |
| 休眠枝ざし | 2月下旬〜3月上旬 |
| つぎ木 | 芽つぎは夏〜秋、切りつぎは冬(台木が入手しにくく一般的ではない) |
よくある質問(FAQ)
Q. 初心者におすすめの品種は?
A. ‘ノック・アウト’は多花性で黒星病にかかりにくく、初心者向けとされています(みんなの趣味の園芸)。
Q. 夏剪定はしないとだめ?
A. 必須ではありません。秋バラを一斉に大きく咲かせたい場合に行います(後藤みどり)。
Q. 葉に黒い斑点が出て落ちてしまいます。
A. 黒星病の可能性があります。雨の多い時期に出やすいので、雨の当たりにくい場所で管理し、病気の葉は取り除きましょう。
まとめ
- バラはバラ科バラ属。木立ち性・半つる性・つる性の3タイプがある
- ブッシュ・ローズは5〜6月の一番花のあと、11月まで繰り返し咲く
- 日当たりと風通しのよい場所で、鉢植えは毎年12〜2月に植え替え
- 冬剪定は12〜2月、夏剪定は9月初めが目安
- 黒星病・うどんこ病・害虫を早めに見つけて対処する
ほかの花の育て方は、シャクヤクやアジサイの記事もあわせてご覧ください。


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