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【トイモガラ】とは?ハスイモの特徴・育て方・食べ方を表で解説|鹿児島の伝統野菜

トイモガラ(ハスイモ) 植物

サトイモによく似た大きな葉を広げ、夏に青々とした茎(葉柄)を収穫するトイモガラ。鹿児島でハスイモの葉柄(ずいき)を指す呼び名で、明治時代から受け継がれてきた伝統野菜です。この記事では、鹿児島県、基礎生物学研究所、文部科学省「日本食品標準成分表」などの資料をもとに、トイモガラ(ハスイモ)の特徴・栄養・育て方・食べ方を表でわかりやすく解説します。

この記事の結論(3行まとめ)
① トイモガラは鹿児島でハスイモの葉柄(ずいき)を指す呼び名。高知・徳島では「りゅうきゅう」とも
② 芋ではなく、根元から葉先まで青々とした葉柄を食べる。切り口はスポンジ状の穴だらけ
③ 植えつけは4月下旬〜5月、収穫は7〜10月ごろ。日陰でもよく育つ

トイモガラ(ハスイモ)とは?

ハスイモの大きな葉
葉柄が葉の内側につく大きな葉

鹿児島県の資料によると、鹿児島ではハスイモの葉柄(ずいき)をトイモガラと呼びます。栽培の起源は不明ですが、明治時代から受け継がれて栽培されている伝統野菜です。葉はサトイモに似た形ですが、根元から葉先まで青々としているのが特徴です。

ハスイモは東南アジアに野生し、日本を含む各地で栽培されている植物です。基礎生物学研究所の長谷部光泰氏の解説によると、学名は以前はサトイモ属の Colocasia gigantea とされていましたが、分子系統解析ではクワズイモ属(Alocasia)に近く、サトイモ属とは別の独立属ハスイモ属(Leucocasia gigantea)とする見解が示されています。

和名ハスイモ(蓮芋)
地方名トイモガラ(鹿児島)、りゅうきゅう(高知・徳島)
学名Leucocasia gigantea(Colocasia gigantea とされることも)
科サトイモ科
原産・分布東南アジアに野生
食べる部分葉柄(ずいき)
葉柄の長さ長いものは1.8mほど
特徴日陰でもよく育つ。まれに花が咲く
出典:鹿児島県「トイモガラ」、基礎生物学研究所「読む植物図鑑」、マイナビ農業

名前の由来

「ハスイモ」の名前は、切り口にレンコン(ハス)のような穴がたくさん空いていることから付けられたといわれています(マイナビ農業、日本伝統野菜推進協会監修)。鹿児島県の資料では、トイモガラの茎を切るとスポンジのように空気を含んだ無数の穴が通っていると紹介されています。また、太くてもろいことから、見かけだけで役に立たない人を「いもがらぼくと」と呼んだという話も伝わっています。

サトイモとの違い

項目ハスイモ(トイモガラ)サトイモ
食べる部分葉柄(ずいき)地下の芋(球茎)が中心
葉柄の色根元から葉先まで青々品種による(赤ずいきなど)
大きさ2mを超えることが多い2mを超えることはまれ
仏炎苞(花)純白純白ではない
出典:鹿児島県「トイモガラ」、基礎生物学研究所「読む植物図鑑」

トイモガラの栄養

文部科学省「日本食品標準成分表」では、ずいき(生ずいき・生)は可食部100gあたり15kcal、水分94.5g。水分が多く低カロリーで、カリウムやカルシウムを含みます。

成分可食部100gあたり
エネルギー15 kcal
水分94.5 g
炭水化物4.1 g
食物繊維総量1.6 g
カリウム390 mg
カルシウム80 mg
ビタミンC5 mg
廃棄率30 %
出典:文部科学省 食品成分データベース「ずいき 生ずいき 生」

トイモガラの栽培カレンダー

時期作業ポイント
4月下旬〜5月植えつけ子株や苗を株間50cmで植えつける。種芋は芽出ししてから浅植え
5〜10月生育土の表面が乾いたらたっぷり水やり。月1回程度追肥
7〜10月ごろ収穫外側の葉柄から順に株元でかき取る
出典:マイナビ農業「ハスイモ」(日本伝統野菜推進協会監修)

トイモガラの育て方

大きく茂ったハスイモの株
夏には大きな葉が茂る

植えつけ

マイナビ農業(日本伝統野菜推進協会監修)によると、4月下旬〜5月ごろ、親株から分けた子株や市販の苗を株間50cmで植えつけます。種芋から育てる場合は暖かい場所で芽出しし、芽を上にして深さ5cmほどの浅植えにします。植えつけの2週間前までに、堆肥と石灰資材を混ぜて畝を作っておきます。

置き場所・水やり

鹿児島県の資料では、トイモガラは日陰でもよく育つとされています。生育の仕方はサトイモと同じです。乾燥に弱いため、土の表面が乾いたらたっぷり水やりし、株元に敷きわらをすると乾燥防止に効果的です(マイナビ農業)。

肥料

生育を見ながら、月1回程度を目安に追肥します(マイナビ農業)。

収穫

7〜10月ごろ、葉柄が十分に伸びたら、外側から株元に包丁を入れてかき取るように収穫します。外側から順に採れば、秋まで長く収穫できます(マイナビ農業)。鹿児島県の資料では、収穫を誤ると苦くなるため、午前中の早い時間に収穫するとされています。

トイモガラを育てて収穫するまで
  • STEP1
    畝づくり

    植えつけの2週間前までに、堆肥と石灰資材を混ぜて畝を作る。

  • STEP2
    植えつけ

    4月下旬〜5月に、子株や苗を株間50cmで植えつける。

  • STEP3
    水やり・追肥

    乾燥に注意して水やりし、敷きわらをする。追肥は月1回程度。

  • STEP4
    収穫

    7〜10月ごろ、午前中の早い時間に外側の葉柄から株元でかき取る。

トイモガラの下処理と食べ方

鹿児島県の資料によると、トイモガラは野菜が少ない夏に、生でも煮ても食べられ、独特のシャリ感から根強い人気があります。調理の前には必ず皮をむきます。

手順方法
皮をむく端に包丁で切り込みを入れ、皮をつまんで引く
アク抜き用途に合わせて切り、たっぷりの水に5〜10分さらす
生で食べる塩をまぶして軽くもみ、水洗いして水気を絞る
えぐみが気になるとき酢水に1時間ほど浸すか、下ゆでする
出典:マイナビ農業「ハスイモ」(日本伝統野菜推進協会監修)、鹿児島県「トイモガラ」

⚠ 手のかゆみに注意
マイナビ農業によると、塩もみの際に手がかゆくなることがあるため、ポリ袋に入れてもむとよいとされています。

おすすめの料理

  • 刺身のつま、キュウリなどと合わせた酢の物
  • 刻んで味噌汁・醤油汁の具に
  • 煮しめ
  • 鶏汁、そうめんとの煮込み

スポンジ状の組織がだしや合わせ酢をよく吸うので、酢の物や汁物にぴったりです。鹿児島県の資料では「どんな材料とも合う」と紹介されています。

よくある質問(FAQ)

Q. トイモガラとずいきは同じもの?

A. ずいきはサトイモ類の葉柄の総称で、トイモガラは鹿児島でハスイモの葉柄(ずいき)を指す呼び名です(鹿児島県)。緑色のものは「青ずいき」とも呼ばれます。

Q. 芋は食べられますか?

A. ハスイモは地下の芋がほとんど大きくならず、主に葉柄を食べます(マイナビ農業)。

Q. 日陰の庭でも育ちますか?

A. 鹿児島県の資料では、日陰でもよく育つとされています。ただし乾燥には弱いので水切れに注意しましょう。

まとめ

  • トイモガラは鹿児島でハスイモの葉柄(ずいき)を指す呼び名。明治時代から続く伝統野菜
  • 学名は Leucocasia gigantea(Colocasia gigantea とされることも)。東南アジアに野生
  • ずいき(生)は100gあたり15kcal、カリウム390mg、カルシウム80mg
  • 植えつけは4月下旬〜5月、収穫は7〜10月ごろ。乾燥に弱く日陰でも育つ
  • 皮をむいて水にさらし、酢の物や汁物、煮しめに

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参考文献

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