三角形の葉が十字に重なり、上から見ると星のように見える多肉植物星の王子。茎がまっすぐ上に伸びて、塔のような姿になるクラッスラの仲間です。この記事では、星の王子の特徴、季節ごとの水やり・置き場所、挿し木での増やし方、枯れる原因と対策を、実際に育てている株の写真と表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① 星の王子は南アフリカ原産のクラッスラ。春秋型で、寒くなると葉のふちが赤く色づく
② 乾燥に強く過湿に弱い。生育期は土が乾いたらたっぷり、夏と冬は控えめに
③ 増やし方はカット(挿し木)がいちばん確実。切った親株からも新芽が2つずつ出る
星の王子とは?

星の王子は、ベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物です。学名は Crassula perforata とされることが多く、流通名や資料によっては Crassula conjuncta と表記されることもあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Crassula perforata(C. conjuncta と表記されることも) |
| 分類 | ベンケイソウ科クラッスラ属 |
| 別名 | 十字星、星乙女、パーフォレータ |
| 原産地 | 南アフリカ(ケープ州〜クワズール・ナタール州の岩の多い斜面など) |
| 生育型 | 春秋型 |
| 葉 | 直径1〜2cmほどの三角形の葉が、十字に重なって上へ積み上がる |
| 花 | まれに、先端から花茎を伸ばして小さなクリーム色の花を咲かせる |
| 紅葉 | 寒くなると葉のふちが赤く色づく |
| 性質 | 乾燥に強く、過湿・蒸れに弱い |
斑入りの品種は「南十字星」の名前で出回っています。星の王子は「星乙女」とよく似ていて、売り場でも見分けにくいことがあります。



星の王子と似ている「星シリーズ」の見分け方
三角形の葉を茎に積み重ねて伸びるクラッスラは「星シリーズ」と呼ばれ、売り場では名前の違う苗が並んでいることがよくあります。葉の大きさ・厚み・斑の有無を見ると見分けやすくなります。
| 名前 | 葉の特徴 | 見分けるポイント |
|---|---|---|
| 星の王子 | 大きく肉厚の三角形の葉を重ねる | 斑なし。上へまっすぐ塔のように伸びる |
| 南十字星 | 星の王子の斑入り。葉はやや薄め | 上から見ると十字の模様が見える |
| 舞乙女 | 小さく丸みのある葉 | 葉が密に重なり、茎がほとんど見えない |
| パステル | 1cm未満のとがった小さな葉 | 小さな葉を細かく積み重ねる |
| ルペストリス | 厚めの葉で、ふちに暗い縁取り | 茎がやや見える状態で伸びる |
どれも同じクラッスラの仲間で、日当たりと風通しのよい場所で乾かし気味に育てる点は共通です。
星の王子の年間管理
| 時期 | 株の状態 | 置き場所 | 水やり | 作業 |
|---|---|---|---|---|
| 3〜6月 | 生育期 | 日当たりと風通しのよい戸外 | 土が乾いたらたっぷり | 植え替え・挿し木の適期 |
| 7〜8月 | 生育がゆるやか | 雨の当たらない風通しのよい半日陰(遮光50%程度まで) | 控えめ。涼しい夕方に軽く | 蒸れ対策 |
| 9〜11月 | 生育期 | 日当たりのよい戸外 | 土が乾いたらたっぷり | 挿し木もできる。紅葉が始まる |
| 12〜2月 | 休眠ぎみ | 霜の当たらない日なた、寒冷地は室内の窓辺 | 控えめ。暖かい日中に軽く | 霜・凍結を避ける |
星の王子の育て方

置き場所・日当たり
日当たりと風通しのよい場所が基本です。日当たりが悪いと茎が間延びして(徒長して)、葉の間が開いてしまいます。一方で、真夏の直射日光と蒸し暑さは苦手なので、梅雨明けから9月ごろまでは、雨の当たらない風通しのよい半日陰に移しましょう。
水やり
| 時期 | 水やりの目安 |
|---|---|
| 春・秋(生育期) | 土が乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり |
| 夏 | 半月に1回ほど、涼しい夕方に土が軽く湿る程度 |
| 冬 | 半月〜1か月に1回ほど、暖かい日中に土が軽く湿る程度 |
星の王子は1〜2か月水をあげなくても枯れにくいほど乾燥に強い植物です。枯らす原因の多くは水のやりすぎなので、土が完全に乾いてから水を与えることを守りましょう。
用土・鉢
水はけのよい多肉植物用の土を使い、底穴のある鉢に植えます。上へまっすぐ伸びるタイプなので、小さめの鉢でも育てられます。
肥料
肥料は多くなくても育ちます。与えるなら、植え替えのときに緩効性の肥料を少量混ぜるか、春と秋の生育期に薄めた液体肥料を与える程度で十分です。冬は与えません。
冬越し
寒さには比較的強く、耐寒温度の目安は資料によって0℃前後〜−6℃と幅があります。霜に当てたり凍らせたりすると傷むので、霜が降りる地域では軒下や室内の日当たりのよい窓辺で冬越しさせましょう。冬は水を控えめにします。
紅葉を楽しむコツ
星の王子は、寒くなると葉のふちが赤く色づきます。昼と夜の寒暖差でも色づくことがあります。秋以降は日当たりのよい場所に置き、水と肥料を控えめにすると、色づきがよくなります。




星の王子の増やし方
星の王子は、伸びた茎をカットして挿す「挿し木」でかんたんに増やせます。適期は生育期の春(3〜6月)と秋(9〜11月)です。
| 方法 | 難易度 | ポイント |
|---|---|---|
| 挿し木(カット) | ◎ いちばん確実 | 伸びた茎を切り、切り口を乾かしてから土に挿す |
| 子株・わき芽 | ○ | 株元や切り口から出た新芽を外して植える |
| 葉挿し | △ 時間がかかる | 葉を付け根から外して土の上に置く。挿し木より確実性は低い |
- STEP1茎を切る
清潔なハサミで、伸びた茎を根元から2〜3段目あたりで切ります。
- STEP2切り口を乾かす
風通しのよい日陰に数日置き、切り口をよく乾かします。
- STEP3土に挿す
乾いた多肉植物用の土に挿します。すぐには水を与えません。
- STEP4水やりを始める
数日たってから水やりを始め、根づいて新しい葉が動き出したら少しずつ日に当てます。
切ったあとの親株は捨てずに育てましょう。切り口から新芽が2つずつ出てきて、枝分かれしたボリュームのある株になります。






挿し木のコツと発根までの目安
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 挿し穂の長さ | 5〜10cmほど。土に埋まる下の葉を3枚ほど取る |
| 切り口を乾かす期間 | 4〜5日ほど、風通しのよい日陰で |
| 発根までの期間 | 2〜3週間ほど |
| 親株の新芽 | 切ってから1か月ほどで、切り口の下から芽が2つ出てくる |
| 適期 | 春(3〜5月)と秋(9〜10月)。秋は根を張らせるため10月中旬までに |
葉挿しもできなくはありませんが、葉が小さく体力が少ないため成功率は低めです。確実に増やしたいときは挿し木にしましょう。
星の王子が枯れる原因と対策

| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 下葉からカリカリに枯れる | 水切れ(とくに夏) | 生育期は土が乾いたらたっぷり。夏に葉が薄くなっても、秋に水やりを再開すると戻ることが多い |
| 株元が黒く溶ける・ぶよぶよする | 過湿・蒸れによる根腐れ(夏と冬の長雨・水のやりすぎ) | 雨を避け、風通しをよくする。元気な上部を切って挿し木で仕立て直す |
| 茎が間延びして葉の間が開く | 日照不足 | 日当たりのよい場所へ。伸びた茎はカットして挿し木にする |
| 葉が茶色く焼ける | 真夏の直射日光 | 夏は風通しのよい半日陰へ |
| 葉や茎に白い綿・べたつき | カイガラムシ・アブラムシなどの害虫 | 見つけたら取り除き、殺虫剤はラベルを確認して使う |
| 葉に茶色い斑点ができて広がる | サビ病(雨ざらし・風通しの悪さ。3〜8月に多い) | 雨の当たらない風通しのよい場所へ。発生しやすい時期は殺菌剤で予防する |
| ひょろ長く伸びる・根元が傷む | 肥料の与えすぎ | 肥料は少なめに。植え替え時の緩効性肥料か、生育期の薄い液肥で十分 |
害虫の予防には、株元にまく粒剤を使う方法もあります。葉の変色の見分け方は多肉植物の葉が黒くなる原因と対策もあわせてご覧ください。
星の王子をインテリアで楽しむ





上へまっすぐ伸びる星の王子は、小さな鉢やガラスの器によく合います。室内に飾るときも、日当たりのよい窓辺に置き、ときどき戸外の明るい場所に出して日に当てると、形が崩れにくくなります。
寄せ植えにする






寄せ植えにするときは、同じ春秋型の多肉植物と組み合わせると、水やりや置き場所をそろえやすくなります。縦に伸びる星の王子は、ロゼット型のエケベリアなどと合わせると高さのアクセントになります。
よくある質問(FAQ)
Q. 星の王子の増やし方でいちばん簡単なのは?
A. 伸びた茎をカットして挿す挿し木です。春か秋に、切り口をよく乾かしてから乾いた土に挿しましょう。切った親株からも新芽が出ます。
Q. 星の王子と星乙女の違いは?
A. 見た目がよく似ていて、売り場でも見分けにくい品種です。どちらもクラッスラの仲間で、育て方はほぼ同じです。
Q. 下葉が枯れてきました。
A. カリカリに乾いて枯れるなら水切れ、黒くぶよぶよするなら過湿による根腐れが考えられます。症状に合わせて水やりを見直しましょう。
Q. 挿し木から根が出るまでどのくらいかかりますか?
A. 切り口を4〜5日乾かしてから挿し、2〜3週間ほどで根が出ます。根が出るまでは直射日光を避けた明るい日陰で管理しましょう。
Q. 星の王子と南十字星の違いは?
A. 南十字星は星の王子の斑入り品種です。葉がやや薄く、上から見ると十字の模様が見えます。育て方はほぼ同じです。
まとめ

- 星の王子は南アフリカ原産のクラッスラ。三角形の葉が十字に重なる
- 日当たりと風通しのよい場所で。真夏は雨の当たらない半日陰へ
- 乾燥に強く過湿に弱い。土が完全に乾いてから水やり
- 霜と凍結は避ける。寒くなると葉のふちが赤く色づく
- 増やし方は挿し木がいちばん確実。切った親株からも新芽が出る
斑入りの南十字星の育て方の記事もあわせてご覧ください。


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