水面からすっと花茎を伸ばし、星のような青紫の花を咲かせる熱帯スイレン。温帯スイレンにはない青や紫の花色と、甘い香りが魅力の水生植物です。この記事では、NHK出版「みんなの趣味の園芸」の熱帯スイレン・温帯スイレンの栽培情報をもとに、熱帯スイレンの特徴・温帯スイレンとの違い・鉢での育て方・冬越しを表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① 熱帯スイレンはスイレン科スイレン属(Nymphaea)。主に熱帯アフリカ原産で、青や紫の花色がある
② 生育適温は水温25℃以上。15℃以下で生育が衰えるので、日当たりのよい暖かい場所で
③ 耐寒性がないので、冬は加温するか、休眠させて約10℃で管理する
熱帯スイレンとは?


「みんなの趣味の園芸」によると、熱帯スイレンはスイレン科スイレン属(Nymphaea)の水生植物で、主に熱帯アフリカ原産。南米、オーストラリア、熱帯アジアにも分布します。花茎を水面より上に伸ばして大きな花を咲かせ、温帯スイレンにはない青や紫の花色があります。花は朝に開いて夕方まで咲き続け、香りもあります。
| 学名 | Nymphaea |
| 科・属 | スイレン科・スイレン属 |
| 原産地 | 主に熱帯アフリカ(南米・オーストラリア・熱帯アジアにも) |
| 開花期 | 7月〜10月中旬 |
| 耐寒性/耐暑性 | 弱い(耐寒性なし)/強い |
| 特性 | 開花期が長い、香りがある |
| 栽培難易度 | 5段階中4 |
熱帯スイレンと温帯スイレンの違い
| 項目 | 熱帯スイレン | 温帯スイレン |
|---|---|---|
| 花の咲き方 | 花茎を水面より上に伸ばして咲く | - |
| 花色 | 青・紫もある | 白、赤、ピンク、黄、複色 |
| 開花期 | 7月〜10月中旬 | 5月中旬〜10月 |
| 耐寒性 | なし(水温15℃以下で生育が衰える) | 強い(冬も水を張ったまま越冬) |
| 鉢 | 丸鉢(6号程度) | 7号以上の平鉢 |
| 咲く時間 | 昼咲きのほか夜咲き性もある | - |
| 栽培難易度 | 5段階中4 | 5段階中2 |
買った株が熱帯か温帯かわからないときは、ラベルを確認しましょう。冬越しの方法がまったく違うので、どちらかを知っておくことが大切です。
昼咲きと夜咲き
熱帯スイレンの多くは昼咲きですが、夜咲き性の種類もあります。たとえば‘レッド・フレア’は夜咲きで、午後8時ごろに開き、翌朝10時ごろまで咲きます(みんなの趣味の園芸)。
熱帯スイレンの栽培カレンダー
| 時期 | 主な作業 | ポイント |
|---|---|---|
| 4〜5月 | 休眠させた株を戸外で再スタート | 加温した株は梅雨明け後に戸外へ |
| 6〜9月 | 4〜6週間ごとに追肥 | 夏は水位が下がったら水を足す |
| 7月〜10月中旬 | 開花 | 花がら・黄色い葉を取り除く |
| 霜が降りる前 | 冬越しの準備 | 加温か休眠かを選ぶ |
熱帯スイレンの育て方
置き場所・水温

日当たりのよい暖かい場所で育てます。生育適温は水温25℃以上で、水温が15℃以下になると生育が衰えます(みんなの趣味の園芸)。
用土・鉢・植えつけ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 用土 | 田土が理想。荒木田土や赤玉土小粒を練ったもの、市販の水生植物用の土も可 |
| 鉢 | 6号程度の丸鉢 |
| 植え方 | 根鉢をくずさず、成長点を鉢の中央に |
| 水位 | 株元(成長点)から水面までが約10cm |
水の管理
鉢を水に沈めて育てるので、日々の水やりは不要です。夏は水位が下がらないよう水を足します。肥料で水が濁ったり、藻が増えたりしたら水を全部入れ替えましょう(みんなの趣味の園芸)。
肥料
6〜9月に4〜6週間ごと、固形の発酵油かすや緩効性化成肥料を、株元から離して土の中に埋め込みます。生育が鈍ったら、また冬の休眠中は施肥をやめます(みんなの趣味の園芸)。
花がら・枯れ葉の処理
黄色くなった葉は根元から取り除き、混み合った古い葉も間引きます。腐った葉は水を汚す原因になります。咲き終わった花は垂れて閉じるので、花茎のつけ根から切ります。蕾はまっすぐ立っているので、花がらと間違えないようにしましょう(みんなの趣味の園芸)。
冬越しの3つの方法
| 方法 | やり方 | 再開 |
|---|---|---|
| 加温する | ヒーター付きの水槽で育てる | 梅雨明け後に戸外へ |
| 休眠させる | 霜が降りるまで戸外→地際で葉を切り、発泡スチロール箱などに入れて室内の約10℃の場所へ | 4〜5月に戸外で再スタート |
| 球根で保存 | 球根を掘り上げ、葉と根を取って練った赤玉土で包み、袋に入れて保存 | 4〜5月に植えて再スタート |
増やし方
植え替えのときに株分けします。元の根茎から小さな根茎がはずれやすい場合は、分けてそれぞれ鉢に植えます(みんなの趣味の園芸)。
病害虫と対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 葉が食べられる | ヨトウムシ | 食害が目立つので手で取り除く |
| 葉や花茎に小さな虫 | アブラムシ | 見つけしだい取り除く |
| 水中に虫がわく | ボウフラ、ユスリカの幼虫 | メダカを入れると発生を抑えられる |
⚠ 薬剤を使うときは
メダカなどの魚と一緒に育てている場合は、魚に無害な薬剤かどうかを必ず確認しましょう(みんなの趣味の園芸)。
よくある質問(FAQ)
Q. 花がなかなか咲きません。
A. 水温が低いと生育が衰えます。日当たりのよい暖かい場所に置き、6〜9月は4〜6週間ごとに追肥しましょう。
Q. 温帯スイレンと同じように冬越しできますか?
A. できません。熱帯スイレンは耐寒性がないので、加温するか、休眠させて約10℃で管理します(みんなの趣味の園芸)。
Q. 夜に咲くスイレンもある?
A. はい。‘レッド・フレア’などの夜咲き性の熱帯スイレンは、夜8時ごろに開いて翌朝10時ごろまで咲きます。
まとめ
- 熱帯スイレンはスイレン科スイレン属。主に熱帯アフリカ原産
- 花茎を水面より上に伸ばし、温帯スイレンにはない青や紫の花を咲かせる
- 水温25℃以上でよく育ち、15℃以下で生育が衰える
- 6〜9月に4〜6週間ごとに追肥。花がらと枯れ葉はこまめに
- 冬は加温するか、休眠させて約10℃で管理
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