お祝いの贈り物の定番として人気のコチョウラン(胡蝶蘭)。花は2〜3か月も長もちしますが、「花が終わったらどうすればいい?」「来年も咲かせたい」という声も多い植物です。この記事では、NHK出版「みんなの趣味の園芸」の植物図鑑と、椎名洋ラン園・椎名正樹さんによる「2年目のコチョウラン栽培法」をもとに、コチョウランの特徴・花後の管理・季節ごとの育て方を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① コチョウランはラン科コチョウラン属(Phalaenopsis)の着生ラン。台湾・フィリピンなど東南アジア原産
② 生育適温は18℃以上。冬は室内の暖かく明るい場所、夏は40〜50%の遮光下で
③ 花後は花茎を切って窓辺へ。株が元気なら下から2〜3節残して切ると再び咲くことも
コチョウランとは?



「みんなの趣味の園芸」によると、コチョウランはラン科コチョウラン属(ファレノプシス属)で、学名は Phalaenopsis。台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシアなど東南アジア原産の着生ランです。バルブ(偽鱗茎)をもたず、肉厚の葉に水分や養分をためて育ちます。花は長もちし、2〜3か月楽しめます。
| 学名 | Phalaenopsis |
| 科・属 | ラン科・コチョウラン属(ファレノプシス属) |
| 原産地 | 台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシアなど |
| 性質 | 着生ラン。バルブをもたず肉厚の葉に水分をためる |
| 開花期 | 不定期(春〜夏に比較的多い) |
| 花もち | 2〜3か月 |
| 生育適温 | 18℃以上 |
| 耐寒性/耐暑性 | 弱い/強い |
花の大きさによるタイプ
| タイプ | 花の大きさ | 特徴 |
|---|---|---|
| 大輪 | 花径10〜15cm | 小型の原種から約100年かけて改良された |
| ミディ | 花径6〜9cm | - |
| ミニ | 花径4〜5cm | - |
花が終わったら:花後の管理

| 株の状態 | 花茎の切り方 | ねらい |
|---|---|---|
| 株が大きく葉がしっかりしている | 花茎の蕾の半分ほどが咲き終わったら、下から2〜3節を残して切る | その節から再び花芽が出ることがある |
| 葉が少ない・弱っている | 花茎をつけ根から切る | 株を養生させる |
椎名正樹さんは「2年目のコチョウラン栽培法」で、花後の株は花茎を切って窓辺などに移し、レースのカーテン越しくらいの柔らかい光の下で育てるようすすめています。2年目に花が咲かなくても、次の年に咲くことがあるので気長に楽しみましょう。
コチョウランの季節ごとの育て方
| 時期 | 置き場所 | 水やり | 肥料 |
|---|---|---|---|
| 冬 | 室内の暖かい場所。直射日光の当たらない、やや明るい場所 | 少なめ。株がぬれたまま寒さに当たると根腐れしやすい | なし |
| 5月上旬 | 室内 | 用土がやや乾いてからたっぷり | 緩効性化成肥料を置き肥 |
| 5月下旬〜9月下旬 | 戸外。40〜50%の遮光ネットの下(強い日光を嫌う) | 多め。用土がやや乾いてからたっぷり | 週1回液体肥料(9月下旬まで) |
| 秋〜 | 寒くなる前に室内へ | 徐々に少なめに | なし |
置き場所と温度
コチョウランは生育適温が18℃以上で、寒さに弱い植物です。冬は室内の暖かく、直射日光の当たらないやや明るい場所に置きます。一方で強い日光を嫌うので、夏に戸外に出すときは40〜50%の遮光ネットの下で管理します(みんなの趣味の園芸)。
水やり
夏は多め、冬は少なめが基本です。与えるときはたっぷり与え、用土がやや乾いてから次を与えます。葉の中心に水がたまると新葉が腐りやすいので、たまった水はティッシュなどで吸い取りましょう(みんなの趣味の園芸)。
用土・植え替え
| 用土(単体で使う) | 合わせる鉢 |
|---|---|
| 水ゴケ | 素焼き鉢 |
| 洋ラン用バーク | プラスチック鉢 |
| ヤシ殻チップ | プラスチック鉢 |
植え替えは2年に1回程度、5月上旬〜6月下旬が適期です(室温20℃程度あれば季節を問わず可能)。椎名さんによると、植え替えは2〜3年は必要なく、行う場合は古い植え込み材料と傷んだ根を取り除いて、ひとまわり大きな鉢に新しい材料で植えつけます。
支柱
花茎が伸びたら支柱を立てると、花の向きがそろいます(みんなの趣味の園芸)。ただし椎名さんによると支柱は必須ではなく、花茎が垂れたナチュラルな姿を楽しむこともできます。
増やし方
コチョウランはわき芽が少なく、増やしにくい植物です。大きくなったわき芽を分ける方法と、花茎にできた高芽の根が伸びてから切り取って植える方法があります(みんなの趣味の園芸)。
病害虫と対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 新葉が腐る | 葉の中心にたまった水 | 水やり後、株の中央の水をティッシュなどで吸い取る |
| 葉や茎に小さな虫 | カイガラムシ(一年中、冬〜春に増えやすい) | 見つけしだい除去 |
| 葉や花が食べられる | ナメクジ | 見つけしだい捕殺 |
| 根腐れ | 冬に株がぬれたまま寒さに当たる | 冬は水やりを少なめに |
よくある質問(FAQ)
Q. もらったコチョウラン、花が終わったら捨てるしかない?
A. いいえ。花茎を切って窓辺のレースカーテン越しの光で育てれば、翌年以降も咲かせられます。株が元気なら、下から2〜3節残して切ると再び花芽が出ることもあります。
Q. 2年目に花が咲きません。
A. 椎名正樹さんによると、2年目に咲かなくても次の年に咲くことがあります。気長に育てましょう。
Q. 冬の水やりはどうすればいい?
A. 少なめにし、株がぬれたまま寒さに当たらないようにしましょう。根腐れの原因になります(みんなの趣味の園芸)。
まとめ
- コチョウランはラン科コチョウラン属の着生ラン。東南アジア原産
- 生育適温は18℃以上。冬は室内の暖かく明るい場所、夏は40〜50%遮光
- 水やりは夏多め・冬少なめ。葉の中心にたまった水は吸い取る
- 花後は花茎を切って窓辺へ。株が元気なら2〜3節残して切ると再び咲くことも
- 植え替えは2年に1回程度、5月上旬〜6月下旬
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