白い花びらと、ふんわり広がる黄色の副花冠(カップ)のコントラストが美しいスイセン‘アイスフォリーズ’。丈夫で毎年よく咲く、大杯咲きスイセンの定番品種です。この記事では、NHK出版「みんなの趣味の園芸」、英国王立園芸協会(RHS)、厚生労働省の資料をもとに、スイセンの特徴・アイスフォリーズの魅力・育て方・花後の管理と、ニラとの誤食への注意を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① スイセンはヒガンバナ科スイセン属(Narcissus)の球根植物。地中海沿岸原産、開花期は11月中旬〜4月
② ‘アイスフォリーズ’は大杯咲き(RHS第2群)でRHSのAGM受賞品種。カップは淡い黄色からほぼ白へ変わる
③ 秋に植えつけ、花後は葉が枯れるまで切らない。全草有毒で、葉はニラに似るので誤食に注意
スイセン‘アイスフォリーズ’とは?




スイセンはヒガンバナ科スイセン属(Narcissus)の球根植物で、「みんなの趣味の園芸」によると、イベリア半島を中心とした地中海沿岸地域が原産です。耐寒性が強く香りもあり、初心者でも育てやすい植物です。
RHS(英国王立園芸協会)によると、‘アイスフォリーズ’は大杯咲き(Division 2)の品種で、優れた園芸植物に贈られるAGM(Award of Garden Merit)を受賞しています。クリーム白色の花は直径約9cm、大きく広がる淡い黄色(プリムローズイエロー)のカップは、咲き進むとほぼ白に色あせていくのが特徴です。
| 学名 | Narcissus ‘Ice Follies’ |
| 科・属 | ヒガンバナ科・スイセン属 |
| 分類 | 大杯咲き(RHS Division 2) |
| 受賞 | RHS Award of Garden Merit(AGM) |
| 花 | クリーム白色、直径約9cm。カップは淡黄色→ほぼ白 |
| 草丈 | 〜40cm程度 |
| 原産(スイセン属) | イベリア半島を中心とした地中海沿岸 |
| 耐寒性 | 強い |
スイセンの分類(12群)
RHS によると、スイセンは花の形などで12のグループ(Division)に分類されます。たとえば第1群がラッパ咲き(Trumpet)、第2群が大杯咲き(Large-cupped)、第3群が小杯咲き(Small-cupped)です。大杯咲きは、カップの長さが花被片の1/3以上あり、1茎に1輪咲くタイプです。
スイセンの栽培カレンダー
| 時期 | 主な作業 |
|---|---|
| 9月下旬〜10月上旬 | 植えつけ(ニホンズイセンなど年内に咲くもの) |
| 秋 | 植えつけ(一般のスイセン) |
| 11月ごろ(芽が出たら) | リン酸分の多い液体肥料 |
| 11月中旬〜4月 | 開花(品種による) |
| 花後 | 花がら摘み・お礼肥。葉は枯れるまで残す |
| 夏 | 休眠。分球するなら掘り上げ |
スイセンの育て方
置き場所・土

日当たりのよい場所で育てます。粘土質より砂質の土を好むので、水はけが悪い場合はパーライトや軽石を混ぜます。鉢植えの用土は草花用培養土6・腐葉土3・牛ふん堆肥1が目安です(みんなの趣味の園芸)。
植えつけ
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 時期 | 秋(ニホンズイセンは9月下旬〜10月上旬) |
| 間隔 | 大球は約20cm、中〜小球は約10〜15cm |
| 植えっぱなし | 庭植えは3年ほどは植えっぱなしでOK |
水やり
| 栽培方法 | 水やりの目安 |
|---|---|
| 庭植え | ほとんど不要。冬も生育するので、極端に乾いたときは与える |
| 鉢植え | 鉢土の表面が乾いたらたっぷり |
肥料
| 種類 | 時期 | 内容 |
|---|---|---|
| 元肥 | 植えつけ時 | 緩効性化成肥料を用土に混ぜる |
| 追肥 | 芽が出たあと(11月ごろ) | リン酸分の多い液体肥料 |
| お礼肥 | 花後 | カリ分の多い液体肥料、または三要素等量の置き肥 |
花後の管理:葉は切らない
花が終わったら花茎のつけ根から花がらを切り取ります。一方、葉はだらしなく伸びて見えても、完全に枯れるまで切らないでください(みんなの趣味の園芸)。葉で作った養分が球根にたまり、翌年の花につながります。
増やし方(分球)
- STEP1夏に掘り上げる
葉が枯れて休眠したら球根を掘り上げます。
- STEP2手で分ける
球根が複数くっついていれば手で割って分けます。
- STEP3秋に植える
大きい球根は秋に植えつけます。小さい球根はすぐには咲かないので、大きくなるまで養生します。
病害虫
| 症状 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 葉に黄色いすじ状の斑 | モザイク病(ウイルス) | 治療法はない。媒介するアブラムシの防除を確実に |
⚠ ニラ・タマネギとの誤食に注意
⚠ スイセンは有毒植物です
厚生労働省の「自然毒のリスクプロファイル」によると、スイセン類は葉と鱗茎(球根)に、リコリンやタゼチンなどのアルカロイドとシュウ酸カルシウムを含み、食用にはできません。葉はニラに、鱗茎はタマネギに間違えやすく、ノビルとの誤食例もあります。
| 比べる植物 | ニラの葉を揉むと | スイセンの葉を揉むと |
|---|---|---|
| ニラ | 強い刺激臭がある | 臭いが弱く、青臭い |
- 家庭菜園のニラやネギの近くにスイセンを植えない
- 葉だけの時期は特に見分けにくいので、植えた場所を把握しておく
- 食用と確実に判断できない植物は、採らない・食べない
よくある質問(FAQ)
Q. カップの色が白っぽくなってきました。
A. ‘アイスフォリーズ’は、淡い黄色のカップが咲き進むとほぼ白に色あせる性質があります(RHS)。
Q. 翌年、葉ばかりで花が咲きません。
A. 花後に葉を早く切ると球根が太れず、花が咲きにくくなります。葉は完全に枯れるまで残し、お礼肥を与えましょう。
Q. 植えっぱなしでいい?
A. 庭植えなら3年ほどは植えっぱなしで大丈夫です(みんなの趣味の園芸)。混み合ったら夏に掘り上げて分球しましょう。
まとめ
- スイセンはヒガンバナ科スイセン属の球根植物。地中海沿岸原産で耐寒性が強い
- ‘アイスフォリーズ’は大杯咲きのAGM品種。カップは淡黄色からほぼ白へ
- 秋に植えつけ、日当たりと水はけのよい場所で
- 花後は花がらを切り、葉は枯れるまで残す
- 全草有毒。葉はニラ、球根はタマネギと間違えないよう注意
ほかの球根植物は、タマスダレやアマリリスの記事もあわせてご覧ください。


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