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【ハオルチア ムチカ(ムティカ)】の育て方|葉先の丸い窓の特徴・寿との違い・花・子株の株分けを表で解説

ムティカ ツルボラン科
ムティカ

葉先の丸い三角形の葉が放射状に重なり、白い粉をまとったような落ち着いた窓をもつハオルチアムティカ(ムチカ、Haworthia mutica)。透明感の強い軟葉系のハオルチアの中では、しぶい色合いが魅力の原種です。この記事では、実際に育てている株の写真でムティカの特徴を紹介し、近い仲間の寿との関係、明るい日陰での育て方、株分けでの増やし方を表で解説します。

この記事の結論(3行まとめ)
① ムティカは南アフリカ原産のハオルチア(ツルボラン科)の原種。名前は「とがりがない」の意味で、葉先が丸い
② 窓はツヤをおさえた青褐色で、縦の筋が入ることが多い。寿(レツーサ)に近い仲間
③ 強い光は不要で、一年中明るい日陰で管理。乾いたらたっぷり、夏と冬は控えめ。株分けで増やす

ムティカとは?特徴と基本データ

ムティカは、ツルボラン科ハオルチア属の多肉植物です。南アフリカ西ケープ州のオーバーベルク地方に分布し、頁岩の岩の割れ目で、葉先の窓だけを地表に出して体をほとんど土に埋めるようにして育ちます。1821年に記載された、古くから知られる種です。

学名の「mutica」は「とがりがない」という意味で、葉先が角ばらずに丸いことにちなみます。葉の先端は光を通す「窓」になっていて、ムティカの窓はツヤをおさえた、白い粉をまとったような青褐色です。窓には縦の筋が入ることが多く、大きさや色、模様には株ごとの個体差があります。

項目内容
名前ムティカ、ムチカ
学名Haworthia mutica
分類ツルボラン科ハオルチア属(軟葉系)
原産地南アフリカ西ケープ州
葉先の丸い三角形の葉が放射状に重なる。葉先に窓
窓ツヤをおさえた青褐色。縦の筋が入ることが多い
近い仲間寿(Haworthia retusa)。その変種として扱われることもある
大きさ高さ約12cm・幅約10cmまで。生長はゆっくり
花夏が中心。緑がかった白に淡い紫の筋が入る小さな花
生育型春秋型(ハオルチア属)
耐寒性弱い(5℃ほど)。冬は室内へ
増やし方株分け、葉ざし、タネまき

写真で見るムティカの窓

近くで見ると、葉先の窓に縦の筋が走り、表面は白い粉をふいたようなマットな質感です。葉のふちには細かいギザギザが見られます。

子株がふえると、上の写真のようにこんもりとしたドーム状の株に育ちます。

寿(レツーサ)との違い

項目ムティカ寿
学名Haworthia muticaHaworthia retusa
葉先丸く、とがらない三角形の窓が、そり返るように開く
窓の質感ツヤをおさえた青褐色で落ち着いた印象ツヤがあり透明感が強いものが多い
扱い寿の変種とされることもある-
育て方同じ(明るい日陰・春秋型)同じ(明るい日陰・春秋型)

どちらも個体差が大きく、交配種も多く出回っているため、名前はラベルの表記もあわせて確認しましょう。

ムティカの年間管理カレンダー

時期状態置き場所水やり作業
春(3〜6月)🌱生育期明るい日陰(戸外または室内)用土の表面が乾いたらたっぷり植え替え・株分け・葉ざし・少量の施肥
夏(7〜8月)😴生育がゆるむ明るい日陰。風通しよく控えめ蒸れに注意
秋(9〜11月)🌱生育期明るい日陰用土の表面が乾いたらたっぷり株分け・葉ざし・少量の施肥
冬(12〜2月)😴休眠室内の明るい場所控えめ寒さに当てない

ムティカの育て方

置き場所・光

ハオルチアは強い光を必要としません。一年を通じて、戸外または室内の明るい日陰で育てます。直射日光に当てると生育が遅れ、葉のみずみずしさが失われます。暗すぎると間のびするので、レースのカーテン越しの光が目安です。

水やり

時期水やり
生育期(春・秋)用土の表面が乾いたらたっぷり
夏・冬控えめに。用土が湿ったままだと根腐れしやすい
冷暖房が効いた室内一年中生育させることもできる

太い根にも水をためるので、乾燥には強い植物です。水の与えすぎは根腐れや間のびの原因になります。

用土・肥料・植え替え

項目内容
用土水はけのよい用土。例:鹿沼土小粒・赤玉土小粒・ピートモス・川砂・くん炭を各2
鉢太い根がまっすぐ伸びるので、深めの鉢が向く
肥料春と秋の生育期に、緩効性化成肥料か液体肥料を少量
植え替え用土が古くなり生育が鈍ったら。生育期の直前か初期が適期

用土は市販のさぼてん多肉植物の土(Amazon)を使うと手軽です。深めの鉢ならプレステラ90深型(スリット鉢)(Amazon)が使いやすいでしょう。

肥料で使うもの
▶ ハイポネックス原液:春と秋の生育期に、薄めて少量与える液体肥料
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冬越し

寒さに弱いので、冬は室内の明るい場所に取り込みます。休眠中は水やりを控えめにしましょう。-1℃ほどの寒さに短時間耐えることはありますが、霜に当てると傷むため、戸外に出しっぱなしにしないようにします。

ムティカの増やし方

方法難易度適期ポイント
株分け★☆☆ かんたん3〜5月、9〜10月子株が育ってから、植え替えのときに根をつけて分ける
葉ざし★★☆ ふつう同上葉のつけ根部分を必ずつけて外す
タネまき★★★ むずかしい同上原種なのでタネから育てられる。花粉が混ざると交配種になる

原種のムティカは、本来は子株があまり出ないか、出てもゆっくりなタイプです。流通している株には子株がよく出る系統もあり、写真のようにこんもり群生します。子株が出にくい株は、葉ざしやタネまきでふやします。

子株を株分けする手順
  • STEP1
    子株を確認する

    子株にも根が出ていて、親株から外せる大きさに育っているか確認する

  • STEP2
    切り分ける

    3〜5月か9〜10月の植え替えのときに、清潔なナイフやはさみで子株を切り分ける

  • STEP3
    切り口を乾かす

    切り口を1〜2日ほど乾かしてから植える

  • STEP4
    植えつける

    乾いた水はけのよい用土に植え、明るい日陰に置く。数日たってから水やりを始める

株分けで使うもの
▶ 剪定ばさみ:子株を親株から切り分けるときに。清潔なはさみを使いましょう
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▶ ルートン:葉ざしやさし芽の切り口につけて、根の出を助ける発根促進剤
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よくあるトラブルと対策

症状主な原因対策
葉の色が悪く、しぼむ直射日光・水不足明るい日陰に移し、生育期は乾いたらたっぷり
間のびして葉が開く日照不足・水の与えすぎレースのカーテン越しなど明るい場所へ。水やりを控えめに
株元が腐る過湿・夏の蒸れ用土が乾いてから水やり。風通しよく
根に白い虫ネジラミ(サボテンネコナカイガラムシ)植え替え時に根を洗う
花に小さな虫カイガラムシ、アブラムシ見つけしだい防除

よくある質問(FAQ)

Q. ムティカはエケベリアの仲間ですか?

A. いいえ。ムティカはツルボラン科ハオルチア属の植物で、ベンケイソウ科のエケベリアとは別の仲間です。強い光を必要としない点も、日なたを好むエケベリアとは異なります。

Q. 窓の透明感が少ないのですが、弱っていますか?

A. ムティカの窓は、もともとツヤをおさえた落ち着いた質感です。葉がふっくらしていれば問題ありません。

Q. 室内だけで育てられますか?

A. 明るい日陰であれば室内でも育てられます。暗すぎると間のびするので、窓辺のレースのカーテン越しの光が目安です。

Q. 葉が赤っぽくなったのはなぜですか?

A. 日当たりの強い場所に置くと、ムティカは葉が赤みを帯びることがあります。葉がしぼんだり、ふちが傷んだりしていたら光が強すぎるサインなので、明るい日陰に移しましょう。

Q. 花は咲きますか?

A. 咲きます。主に夏、細い花茎の先に、緑がかった白に淡い紫の筋が入る小さな花をつけます。生育のよい季節なら、ほかの時期に咲くこともあります。

まとめ

  • ムティカは南アフリカ原産のハオルチアの原種。葉先が丸く、名前は「とがりがない」の意味
  • 窓はツヤをおさえた青褐色で、縦の筋が入ることが多い
  • 寿(レツーサ)に近い仲間で、その変種とされることもある
  • 一年中明るい日陰。生育期は乾いたらたっぷり、夏と冬は控えめ
  • 株分けで増やすのが確実(3〜5月、9〜10月)

ほかのハオルチアは、ウンブラティコラやクーペリーの記事もあわせてご覧ください。

参考文献

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