ぷくぷくの丸い葉が連なるグリーンネックレスと、しずく形の葉がかわいいピーチネックレス。よく似た2つの「ネックレス系」多肉植物ですが、葉の形や育てたときの印象には違いがあります。この記事では、両者の違い・見分け方・育て方を比較表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① どちらもキク科。ピーチネックレスはグリーンネックレス(緑の鈴)の園芸品種とされる
② 見分け方は葉の形。グリーンは「まん丸」、ピーチは「しずく形で先がとがる」
③ 育て方はほぼ共通。明るい半日陰・水はけのよい土・過湿を避けるのがコツ
グリーンネックレスとピーチネックレスの違い【比較表】

| 項目 | グリーンネックレス | ピーチネックレス |
|---|---|---|
| 和名・別名 | 緑の鈴(ミドリノスズ) | - |
| 学名 | Curio rowleyanus (旧学名 Senecio rowleyanus) | Senecio rowleyanus ‘Peach Necklace’ (Curio rowleyanus の園芸品種) |
| 科・属 | キク科・クリオ属(旧セネシオ属) | キク科・クリオ属(旧セネシオ属) |
| 原産地 | 南アフリカ(ケープ地方) | 原種はナミビア南部〜南アフリカ。園芸品種としての来歴は不明 |
| 葉の形 | 直径6〜8mmほどの球形 | しずく形〜長めの球形で、先端に短い突起 |
| 葉の模様 | 葉に半透明の線(窓)が1本入る | - |
| 草姿 | つる性。茎は長さ30〜90cmほどに垂れ下がる | マット状に広がり、鉢植えでは枝が垂れ下がる |
グリーンネックレスは以前はセネシオ属(Senecio)に分類されていましたが、現在はクリオ属(Curio)に移され、Curio rowleyanus が正式な学名として扱われています。ピーチネックレスはその園芸品種とされ、どちらも同じキク科の仲間です。
見分け方は「葉の形」を見るのが確実




グリーンネックレス:まん丸の葉に「窓」の線
グリーンネックレスの葉は、グリーンピースのようなほぼ完全な球形。直径は約1/4〜1/3インチ(約6〜8mm)で、葉に沿って半透明の線(光を取り込む窓)が入るのが特徴です。
ピーチネックレス:しずく形で先がとがる
ピーチネックレスの葉はしずく形〜長めの球形で、茎に付く側と反対の先端に短いくちばし状の突起があります(botanic.jp)。名前のとおり、小さな桃のような形をしています。
| チェックポイント | グリーンネックレス | ピーチネックレス |
|---|---|---|
| 葉の形 | 丸い(球形) | しずく形・やや細長い |
| 葉先 | 丸い(小さな突起がある程度) | とがった突起がはっきり |
| ひと目の印象 | ビーズを連ねたネックレス | 桃の実が連なったネックレス |




グリーンネックレス・ピーチネックレスの育て方
ピーチネックレスはグリーンネックレスの園芸品種なので、育て方の基本は共通です。
置き場所・日当たり




屋外なら半日陰(直射日光が1日2〜6時間程度)、室内なら明るい間接光が適するとされています。また直射日光は葉焼けの原因になると注意しています。
| 季節 | 置き場所 | ポイント |
|---|---|---|
| 春・秋 | 日当たり〜明るい半日陰の戸外や窓辺 | 日照不足だと茎ばかり伸びて葉の間隔が開く |
| 夏 | 風通しのよい明るい日陰 | 強い直射日光と蒸れを避ける |
| 冬 | 室内の日当たりのよい窓辺 | 凍結させない(下記の温度を参照) |
水やり

「水浸しの土は根腐れを招き、株を枯らす」と警告しています。また、しおれは水不足でも水のやりすぎでも起こるため、土の乾き具合を確かめてから水やりするのが大切です。
| 時期 | 水やりの目安 |
|---|---|
| 生育期(春・秋) | 土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から流れるまで与える |
| 夏 | 蒸れやすいので控えめに。涼しい時間帯に与える |
| 冬 | 生育がゆっくりになるので回数を減らし、乾かしぎみに |
用土
サボテン用の土、または培養土に砂やパーライトを混ぜた水はけのよい土が推奨されています。つるを垂らして育てるなら、底穴のある吊り鉢や浅鉢が扱いやすいです。
用土を配合する手間を省くなら、市販の多肉植物用の土が手軽です。
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温度・冬越し
屋外で越冬できるのは米国農務省(USDA)の耐寒性ゾーン9b〜11b(最低気温がおよそ−3.9℃を下回らない地域)に限られ、それ以外では主に室内植物として育てられています。日本の多くの地域では、冬は室内に取り込み、凍結させないようにしましょう。
肥料
多肉植物用の緩効性肥料を植え付け時に少量混ぜるか、生育期に薄めた液体肥料を与える程度で十分です。肥料が多すぎると茎が間延びしやすくなります。
植え付け時に混ぜる緩効性肥料には、粒状の元肥が使いやすいです。使用量はラベルの表示を確認しましょう。
・マグァンプK 中粒(Amazon)
グリーンネックレス・ピーチネックレスの増やし方




茎のさし芽(茎ざし)が推奨されており、葉ざしやタネまきは時間がかかり確実性が低いとされています。
| 方法 | 難易度 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| さし芽(茎ざし) | ★☆☆ かんたん | ◎ もっとも確実 |
| 株分け | ★☆☆ かんたん | ○ 植え替えのついでに |
| 葉ざし(葉を土に置く) | ★★☆ ふつう | △ 時間がかかる |
| タネまき | ★★★ むずかしい | × 確実性が低い |
- STEP1つるを切る
元気なつるを7〜13cm(3〜5インチ)ほどの長さで切り取ります。
- STEP2節を土に触れさせる
用土の上につるを置くか浅くさし、いくつかの節(葉の付け根)が土に触れるようにします。節から根が出ます。
- STEP3明るい日陰で管理
直射日光を避けた明るい場所に置き、土が乾いたら軽く水を与えます。
- STEP4根付いたら通常管理へ
新しい芽が伸び始めたら根付いたサイン。徐々に通常の管理に戻します。
よくあるトラブルと対策




| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 葉がしぼむ・しわが寄る | 水不足、または根腐れによる吸水不良 | 土が乾ききっていれば水やり。湿っているのにしおれる場合は根を確認 |
| 葉や茎が黒く溶ける | 過湿・蒸れによる根腐れ | 傷んだ部分を切り取り、元気なつるをさし芽で更新 |
| 葉の間隔が開いてひょろひょろ | 日照不足 | 明るい場所へ移動 |
| 葉が白っぽく・茶色く焼ける | 強い直射日光 | 半日陰や明るい間接光の場所へ |
| 白い綿状の虫・小さな虫 | コナカイガラムシ、アブラムシ、コナジラミなど | 見つけしだい取り除くか、園芸用殺虫剤で防除 |
⚠ ペットや小さな子どもがいる家庭は注意
グリーンネックレスは葉を食べると嘔吐や下痢を起こすことがあり、樹液で皮膚がかぶれる場合もあるとされ、猫・犬・馬にとって問題になる植物として記載されています(毒性の程度は「低」)。手の届かない吊り鉢で飾るのがおすすめです。
飾り方・インテリアの楽しみ方

垂れ下がるつるを生かすなら、ハンギング(吊り鉢)や高い棚の上がいちばん映えます。グリーンとピーチを同じ鉢に寄せ植えすると、丸い葉としずく形の葉の違いが楽しめます。底穴のないガラス容器は土が乾きにくく根腐れの原因になるので、テラリウムにする場合は水やりを最小限にしましょう。
ハロウィンの鉢で楽しむピーチネックレス
ハロウィン柄の鉢に、ピーチネックレスとセダムのパープルヘイズを寄せ植えにしました。丸みのある葉が連なるつると、パープルヘイズの小さな紫がかった葉の組み合わせが、秋の季節飾りにぴったりです。




補足:ルビーネックレスとの違い




同じ「ネックレス」の名前で売られているルビーネックレスは、学名 Othonna capensis(キク科オトンナ属)で、グリーンネックレスとは属が異なる植物です(pukubook)。細長い葉と紫色の茎が特徴で、日光や寒さに当たると紫〜ルビー色に色づきます。詳しくはルビーネックレスの記事もご覧ください。




| 名前 | 学名 | 科・属 | 葉の形 |
|---|---|---|---|
| グリーンネックレス | Curio rowleyanus | キク科クリオ属 | 球形 |
| ピーチネックレス | Curio(Senecio)rowleyanus の園芸品種 | キク科クリオ属 | しずく形 |
| ルビーネックレス | Othonna capensis | キク科オトンナ属 | 細長い棒状 |
よくある質問(FAQ)
Q. ピーチネックレスはグリーンネックレスより育てやすいですか?
A. 基本的な育て方は同じです。どちらも過湿と強すぎる日差しが苦手なので、明るい半日陰と水はけのよい土を用意すれば、初心者でも十分育てられます。
Q. グリーンネックレスに花は咲きますか?
A. 咲きます。花は直径約1.3cmの白いデイジーのような形で、長い赤いおしべと黄色い葯が目立ち、シナモンのような香りがあります。開花は夏で、室内ではあまり咲かないとされています。
Q. 葉がポロポロ落ちてしまいます。
A. 水不足・過湿・急な環境変化などが考えられます。落ちた葉は土の上に置いておくと発根することもありますが、葉からの繁殖は時間がかかり確実性が低いとされるため、増やすならつるのさし芽がおすすめです。
まとめ




- グリーンネックレス(Curio rowleyanus)とピーチネックレス(その園芸品種)はどちらもキク科
- 見分け方は葉の形:グリーンは球形、ピーチはしずく形で先がとがる
- 置き場所は明るい半日陰〜明るい間接光。直射日光は葉焼けの原因
- 水のやりすぎによる根腐れが最大の失敗原因。土が乾いてから水やり
- 増やすなら茎のさし芽が確実。ペットの誤食には注意
ぷくぷくの葉が連なる姿は、吊るして飾るだけでお部屋の雰囲気をやわらげてくれます。違いを知って、2つのネックレスを並べて楽しんでみてください。

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