フェルトのような毛におおわれた葉と、葉の裏に並ぶ「牙」のような突起が個性的なカランコエ・ファング。仙女の舞(カランコエ・ベハレンシス)の園芸品種で、葉の形と手ざわりを楽しむ多肉植物です。この記事では、我が家で育てている株の写真とともに、ファングの特徴、置き場所・水やり・冬越し、植え替えと増やし方を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① ファングは仙女の舞(ベハレンシス)の園芸品種。名前は葉裏の牙のような突起から
② 日当たりと水はけのよい用土で育て、水やりは用土が乾いてから。高温多湿と水のやりすぎに注意
③ 寒さに弱いので、冬は室内の日当たりのよい場所で5℃以上を保ち、水やりは控えめに
カランコエ・ファングとは?特徴と基本データ



カランコエ・ファングは、マダガスカル原産の仙女の舞(Kalanchoe beharensis)の園芸品種です。仙女の舞は茎が木のように硬くなり、大きいものでは高さ数mにもなる、ベンケイソウ科でも特に大型になる種類です。
ファングの葉は密生した毛でやわらかく、葉の裏側に、牙のようなでこぼこした突起がたくさん並ぶのが最大の特徴です。名前の「ファング(牙)」もこの突起に由来します。突起はとがって見えますが、触っても痛くありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | カランコエ・ファング(ベハレンシス・ファング) |
| 学名 | Kalanchoe beharensis ‘Fang’ |
| 分類 | ベンケイソウ科カランコエ属 |
| 原種の原産 | マダガスカル(南西部) |
| 葉 | 密生した毛でフェルト状。葉裏に牙のような突起 |
| 耐寒性 | 弱い(冬は5℃以上が目安) |
| 増やし方 | さし木、葉ざし |
ファングの葉の変化




写真は我が家のファングです。葉の表面の毛と、縁や裏側の突起がよくわかります。成長すると茎が伸びて木質化し、下葉が落ちて幹立ちの姿になっていきます。




花は咲く?
原種の仙女の舞は、春から夏にかけて、高く伸びた花茎の先に小さな黄色っぽい花を咲かせます。ただし花はあまり目立たず、ファングは花よりも葉の形と質感を楽しむ品種です。鉢植えの小さな株では、花を見る機会はあまりありません。

カランコエ・ファングの年間管理
| 時期 | 置き場所 | 水やり | 作業 |
|---|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 日当たりのよい戸外 | 用土が乾いたらたっぷり | 植え替え・さし木・葉ざし |
| 夏(6〜8月) | 風通しのよい場所。強い日差しは避ける | 用土が乾いたらたっぷり。高温多湿に注意 | 蒸れ対策 |
| 秋(9〜11月) | 日当たりのよい戸外 | 用土が乾いたらたっぷり | 寒くなる前に室内へ |
| 冬(12〜2月) | 室内の日当たりのよい場所。5℃以上 | 控えめ。葉にしわが寄ってきたら少量 | 寒さ対策 |
カランコエ・ファングの育て方
置き場所・日当たり


日当たりのよい場所を好みます。春と秋は戸外でよく日に当てましょう。真夏の強い日差しで葉が傷むときは、明るい半日陰に移します。写真は、ファングとパープルディライト、白牡丹を並べて育てているところです。
水やり
| 時期 | 水やり |
|---|---|
| 春〜秋 | 用土がしっかり乾いてから、鉢底から流れ出るまでたっぷり |
| 冬 | 控えめにする。葉にしわが寄ってきたら少量を与える程度 |
ファングの栽培で最も多い失敗は水のやりすぎです。用土が湿ったままだと根腐れしやすいので、乾いてから与えるメリハリを大切にしましょう。
用土
排水のよい土に植えます。市販の多肉植物用の土を使うと手軽です。
冬越し


カランコエの仲間は氷点下では枯れてしまうため、越冬には5℃以上が必要です。寒くなる前に室内に取り込み、日当たりのよい窓辺に置きます。夜の窓際は冷え込むので、寒い日は部屋の内側に移すと安心です。光が足りない場所では、植物育成ライトで補う方法もあります。

植え替え





鉢の中で根が回ってきたら、春に一回り大きな鉢に植え替えます。大きく育つ種類なので、株の大きさに合わせて鉢を替えていきましょう。
カランコエ・ファングの増やし方


| 方法 | ポイント |
|---|---|
| さし木 | 伸びた茎を切って、切り口を乾かしてから用土にさす。発根しやすい |
| 葉ざし | 葉を外して用土の上に置く。葉柄の付け根から根や芽が出るが、株らしくなるまで時間がかかる |
| 子株 | 株元に出た小さな子株を外して植える |
葉ざしは、取れてしまった葉からでも挑戦できます。発根から芽が育つまで半年ほどかかることもあるので、気長に管理しましょう。
よくあるトラブルと対策




| 症状 | 考えられる原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 根腐れ・茎がぶよぶよになる | 水のやりすぎ、高温多湿 | 水やりは乾いてから。夏は風通しのよい場所へ |
| 冬に葉が傷む・枯れる | 低温 | 室内で5℃以上を保つ |
| 茎が間のびする | 日照不足 | 春と秋は戸外でよく日に当てる |
| 下葉が落ちる | 成長による自然な落葉 | 幹立ちの姿になる。落ちた葉は葉ざしに使える |
寄せ植え・インテリアでの楽しみ方




ふわふわとした葉と突起の質感は、ほかの多肉植物と並べるとよく引き立ちます。小さいうちは寄せ植えや棚に飾って、大きく育ったら一鉢で幹立ちの姿を楽しむのもおすすめです。

よくある質問(FAQ)

Q. ファングと仙女の舞の違いは?
A. ファングは仙女の舞(ベハレンシス)の園芸品種です。葉の裏に牙のような突起がたくさん並ぶのが、ファングの見分けのポイントです。
Q. 冬は外に出しておいても大丈夫?
A. 氷点下になると枯れてしまうおそれがあります。冬は室内の日当たりのよい場所で、5℃以上を保ちましょう。
Q. 葉が取れてしまいました。
A. 取れた葉は葉ざしに使えます。用土の上に置いておくと、葉柄の付け根から根や芽が出てきます。
まとめ
- ファングは仙女の舞(ベハレンシス)の園芸品種。葉裏の牙のような突起が名前の由来
- 日当たりと水はけのよい用土で育てる
- 水やりは用土が乾いてから。水のやりすぎと高温多湿に注意
- 冬は室内の日当たりのよい場所で5℃以上
- さし木・葉ざし・子株で増やせる


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