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【ティッピー】の育て方|赤い爪のエケベリア・交配親・水やり・増やし方を表で解説

ティッピー(エケベリア・ティッピー) エケベリア属

淡いグリーンの肉厚な葉の先に、ちょこんと赤い爪(とがった先端)。ティッピー(エケベリア・ティッピー)は、その名のとおり「先っぽ(tip)」の色が愛らしいエケベリアの交配種です。この記事では、NHK出版「みんなの趣味の園芸」のエケベリア栽培情報と海外の多肉植物専門サイトのデータをもとに、ティッピーの特徴・交配親・育て方・増やし方を表とカレンダーで解説します。

この記事の結論(3行まとめ)
① 1968年に米国で作出された交配種。交配親は E. agavoides × E. derenbergii とされる
② 強い光を好む春秋型。梅雨〜夏は雨を避けた半日陰、冬は最低気温5℃を目安に室内へ
③ 水やりは「乾いたらたっぷり」。葉ざし・さし芽・株分けで増やせる

ティッピーとはどんな多肉植物?

ティッピーは、エケベリア属(ベンケイソウ科)の交配種で、学名は Echeveria ‘Tippy’。英語圏の多くの資料で、米国カリフォルニア州の育種家ディック・ライト(Dick Wright)が1968年に作出した品種とされています。交配親はエケベリア・アガボイデス(E. agavoides)× エケベリア・デレンベルギー(E. derenbergii)とする記載が一般的です(Succulents Network、Sucs for You)。

Succulents Network によると、肉厚の葉の先がピンク〜赤に色づくのが特徴で、成株は高さ・幅ともに約15cm。春にベル形のオレンジ色の花を咲かせます。アガボイデスゆずりのとがった葉先と、デレンベルギーゆずりのコンパクトなロゼットをあわせ持つ姿が魅力です。

⚠ 名前の混同に注意
World of Succulents によると、ヨーロッパでは「Tippy」の名が別の交配種(E. chihuahuaensis × E. colorata ‘Lindsayana’、現在は ‘Beatrice’ と改名)に誤って使われていることがあります。購入時は葉の形もあわせて確認しましょう。

基本データ

学名Echeveria ‘Tippy’
科・属ベンケイソウ科・エケベリア属
交配親E. agavoides × E. derenbergii(とされる)
作出Dick Wright(米国カリフォルニア州)、1968年
大きさ成株で高さ・幅とも約15cm
花春。ベル形のオレンジ色
生育型春秋型(日本での栽培)
耐寒性寒さには弱い(USDAゾーン9a〜11b)。冬は最低気温5℃を目安に室内へ
難易度★★☆☆☆
出典:Succulents Network「Echeveria ‘Tippy’」、Sucs for You、World of Succulents、みんなの趣味の園芸「エケベリア」

ティッピーの年間栽培カレンダー

時期状態置き場所水やり肥料作業
3月🌱生育開始日当たりのよい場所少しずつ再開-植え替え・増やし方(適期)
4〜6月🌱生育期・開花日当たり・風通しのよい戸外土が乾いたらたっぷり少量植え替え・株分け・葉ざし・さし芽
梅雨〜8月😴休眠雨の当たらない半日陰控えて乾燥ぎみになし蒸れ対策
9〜11月🌱生育期・紅葉日当たりのよい戸外土が乾いたらたっぷり少量(早めに)植え替え・増やし方(9〜10月)
12〜2月😴休眠室内の明るい場所(最低5℃以上)控えて乾燥ぎみになし寒さ対策
出典:みんなの趣味の園芸「エケベリアの育て方・栽培方法」をもとに作成

ティッピーの育て方

置き場所・日当たり

日当たりのよい場所で育つティッピー
よく日に当てると葉先の赤が冴える

Succulents Network では、ティッピーは「強い光が必要」で、日なた〜半日なたが最適、室内より屋外向きとしています。「みんなの趣味の園芸」でも、エケベリアは春と秋は日当たりのよい戸外で管理し、高温多湿に弱いので梅雨〜夏は雨に当てず、風通しのよい半日陰で夏越しさせるのが基本です。

季節置き場所ポイント
春・秋日当たり・風通しのよい戸外日照不足は徒長と色あせの原因
梅雨・夏雨の当たらない風通しのよい半日陰長雨と蒸れが大敵
冬室内の明るい窓辺最低気温5℃を下回る前に取り込む
出典:みんなの趣味の園芸、Succulents Network

水やり

ティッピーの水やり
肉厚の葉に水をたくわえる

Succulents Network は「ソーク&ドライ(たっぷり与えて、しっかり乾かす)」を推奨し、鉢を水に浸けたままにしないよう注意しています。「みんなの趣味の園芸」でも、生育期は用土の表面が乾いたらたっぷり、梅雨明け〜夏と冬の休眠期は控えて乾燥状態を保つとしています。

季節目安ポイント
春・秋土が乾いたら鉢底から流れるまで受け皿の水は捨てる
夏控えて乾燥ぎみに与えるなら涼しい夕方以降に少量
冬控えて乾燥ぎみに暖かい日の午前中に少量
出典:みんなの趣味の園芸、Succulents Network

用土

用土割合
鹿沼土小粒2
赤玉土小粒2
ピートモス2
川砂2
くん炭2
出典:みんなの趣味の園芸「エケベリアの育て方・栽培方法」(数字は容量比)。市販の多肉植物用培養土でも可

肥料

春と秋の生育期に、緩効性化成肥料か液体肥料を少量施します。紅葉期に肥料分が多いと発色がくすむため、秋の施肥は早めに切り上げましょう(みんなの趣味の園芸)。

冬越し

冬のティッピー
寒さで色づきが深まる

Succulents Network では「寒さには強くない」とされ、寒い地域では室内で育てることがすすめられています。「みんなの趣味の園芸」の目安どおり、1日の最低気温が5℃を下回るようになったら室内の明るい場所へ取り込みましょう。

ティッピーの増やし方

「みんなの趣味の園芸」によると、エケベリアは株分け・さし芽・葉ざし・タネまきで増やせ、適期は3〜6月または9〜10月です。ただしタネまきは原種のみ可能とされているため、交配種のティッピーは株分け・さし芽・葉ざしで増やします。Succulents Network でも、ティッピーは葉やさし穂で増やせ、切り口を数日乾かしてから植えるとしています。

方法難易度ポイント
株分け★☆☆ かんたん子株が出たら植え替え時に分ける
さし芽★☆☆ かんたん茎が伸びた株の仕立て直しに
葉ざし★★☆ ふつう葉のつけ根を必ずつけて外す
出典:みんなの趣味の園芸、Succulents Network
葉ざしの手順
  • STEP1
    葉を外す

    健康な下葉を、つけ根から左右にゆっくり揺らして外します。つけ根が残っていないと発根しません。

  • STEP2
    数日乾かす

    切り口を日陰で数日乾かします。

  • STEP3
    用土の上に置く

    乾いた水はけのよい用土の上に置き、明るい日陰で管理します。

  • STEP4
    根が出たら水やり

    根と小さな芽が出てきたら、根に土をかぶせて少しずつ水やりを始めます。

よくあるトラブルと対策

ティッピーの葉の状態
葉の状態をこまめにチェック
症状主な原因対策
葉先の赤が薄い・緑っぽい日照不足、肥料過多よく日に当て、秋の肥料は控える
茎が伸びて形が乱れる日照不足(徒長)日当たりのよい場所へ。さし芽で仕立て直す
葉が透けてぶよぶよ夏の蒸れ・過湿による根腐れ、凍結梅雨〜夏は雨を避ける。冬は5℃を目安に室内へ
白い綿状の虫カイガラムシ見つけしだい除去
新芽や花茎に小さな虫アブラムシ、アザミウマ見つけしだい除去、または園芸用殺虫剤で防除
根に白い粉ネジラミ植え替え時に根を洗って除去
害虫は、みんなの趣味の園芸がエケベリアの害虫として挙げているものです

ティッピーの楽しみ方

コンパクトにまとまるティッピーは、単植で赤い爪のロゼットを主役にするのがおすすめ。淡い葉色は、ブルー系やパープル系のエケベリアとも相性がよく、寄せ植えのアクセントになります。同じ当ブログではモラン(エケベリア・モラニー)やピーチプリティも紹介しています。

よくある質問(FAQ)

Q. ティッピーの花は何色?

A. Succulents Network によると、春にベル形のオレンジ色の花を咲かせます。

Q. 交配親のアガボイデスとはどう違う?

A. アガボイデスは鋭くとがった葉が特徴の原種です。ティッピーはそのとがった葉先に、デレンベルギーのようなコンパクトで丸みのあるロゼットが組み合わさったような姿をしています。

Q. タネから増やせますか?

A. 交配種なので、タネから親と同じ姿の株が育つとは限りません。「みんなの趣味の園芸」でもエケベリアのタネまきは原種のみ可能とされています。

まとめ

  • ティッピーは1968年に米国で作出された E. agavoides × E. derenbergii の交配種(とされる)
  • 肉厚の淡緑色の葉の先がピンク〜赤に色づき、春にオレンジの花
  • 強い光を好む春秋型。梅雨〜夏は雨を避けた半日陰
  • 水やりは「乾いたらたっぷり」。冬は最低気温5℃を目安に室内へ
  • 株分け・さし芽・葉ざしで増やせる(適期3〜6月・9〜10月)

ちょこんと色づく葉先がかわいらしいティッピー。日当たりと水やりのメリハリを意識して、赤い爪がきれいに出る株に育ててみてください。

参考文献

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