秋の野山で、青紫色の鐘形の花を上向きに咲かせるリンドウ(竜胆)。晴れた日にだけ花を開く、気品のある山野草です。この記事では、我が家で撮影した写真とともに、リンドウの特徴と名前の由来、鉢植えでの育て方(季節ごとの置き場所・水やり・用土・肥料・植え替え・増やし方)を表でわかりやすく解説します。
この記事の結論(3行まとめ)
① リンドウはリンドウ科リンドウ属の多年草。9〜11月ごろ、青紫色の花が晴れた日にだけ開く
② 春〜梅雨明けは日なた、真夏は明るい日陰、秋の彼岸ごろから再び日なたへ
③ 乾かしすぎは禁物。水は花にかけず株元へ。植え替えは毎年か2年に1回
リンドウとは?特徴と基本データ

リンドウは、本州・四国・九州の山地や丘陵地、湿った草原などに自生するリンドウ科の多年草です。葉は笹に似た形で、茎をはさんで向かい合ってつきます。秋になると、青紫色の鐘形の花を上向きに咲かせ、花は晴れた日にだけ開きます。
園芸店で売られている株は、近縁のエゾリンドウ系の園芸品種であることが多く、品種改良で生まれた多くの品種が鉢花や切り花として流通しています。品種によって草丈が違うので、置き場所に合うものを選びましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | リンドウ(竜胆)、別名 イヤミグサ |
| 学名 | Gentiana scabra var. buergeri |
| 分類 | リンドウ科リンドウ属の多年草 |
| 分布 | 本州・四国・九州の山地、丘陵地、草原 |
| 草丈 | 20〜100cm(園芸では30〜50cmほど) |
| 花期 | 9〜11月ごろ |
| 花色 | 青紫色 |
| 増やし方 | 株分け、さし芽、種まき |
名前の由来と文化
リンドウの根は、生薬「竜胆(りゅうたん)」の原料です。熊の胆(くまのい)よりもさらに苦いことから「竜胆」と名づけられ、その音読みがリンドウという名前の由来とされています。生薬としては苦味健胃などに用いられてきましたが、妊娠中の人などには使わないとされているので、自己判断で口にするのはやめましょう。
リンドウは長野県と熊本県の県花です。また、家紋の「笹竜胆(ささりんどう)」は源氏の紋として知られ、鎌倉市の市章にもなっています。気品のある姿から、敬老の日の贈り物としても人気があります。
おもな近縁種
リンドウ属には、エゾリンドウ、オヤマリンドウ、タテヤマリンドウ、フデリンドウ、チャボリンドウなどの仲間があります。
リンドウの育て方

| 作業 | ポイント |
|---|---|
| 置き場所 | 春〜梅雨明けは日なた。梅雨明け後は50%遮光か明るい日陰。秋の彼岸ごろから再び日なた |
| 水やり | 1日1回が基本。春・秋・冬は朝、夏は夕方以降。乾かしすぎない |
| 用土 | 山野草用培養土、または赤玉土小粒6:鹿沼土小粒4 |
| 肥料 | 元肥に緩効性化成肥料を少量。生育期は液体肥料を月2回ほど |
| 植え替え | 毎年、少なくとも2年に1回 |
| 冬越し | 地上部が枯れて休眠。強い凍結を避ける |
置き場所・日当たり
リンドウは日光を好み、光が足りないと花が咲きにくくなります。春の芽出しから梅雨明けまでは、日当たりのよい場所で育てましょう。梅雨明け後は葉焼けを防ぐため、50%ほど遮光するか明るい日陰に移します。秋の彼岸ごろからは、再び日なたに出します。
水やり
リンドウは乾かしすぎが禁物です。水切れさせると目に見えて株が弱るので、土を乾かし切らないようにします。水やりは1日1回が基本で、春・秋・冬は朝、夏は夕方以降にたっぷり与えます。真夏は夕方に葉水を与えるのも効果的です。
花びらに水がかかったり花の中に水が入ったりすると腐りやすくなるので、水は株元に与えましょう。
用土
市販の山野草用培養土を使うか、赤玉土小粒と鹿沼土小粒を6:4で混ぜた土を使います。腐葉土を少し加えてもかまいません。
肥料
植え付けのときに、緩効性化成肥料を元肥として少量混ぜます。芽出しから梅雨明けまでと、秋の彼岸ごろから休眠前までは、液体肥料を月2回ほど与えましょう。春と秋に置き肥を1回ずつ鉢の縁に置くのも効果的です。
冬越し
冬は地上部が枯れて休眠します。根が凍らないよう、強い凍結は避けましょう。寒冷地では株元をマルチングで覆うか、鉢を軒下に移すと安心です。
リンドウの植え替えと増やし方

鉢植えのリンドウは、毎年、少なくとも2年に1回植え替えます。植え替え後は7〜10日ほど日陰に置き、株が落ち着いたら日当たりのよい場所に移します。
| 方法 | やり方 |
|---|---|
| 株分け | 春の早い時期の植え替えのときに、手で自然に分かれる大きさに分ける |
| さし芽 | 5月上旬〜6月上旬に行う |
| 種まき | とりまきか、春まで保存してまく。約1か月で発芽し、早いものは2年で開花 |
病害虫

多湿による根や株の腐敗と、葉焼けに注意しましょう。害虫はアブラムシがよくつくほか、ナメクジ、イモムシ、バッタ、ネコブセンチュウにも注意します。植え替えのときに根に小さなこぶがあれば、ネコブセンチュウを疑いましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 花が開かないのはなぜ?
A. リンドウの花は晴れた日にだけ開きます。日光が足りないと花が咲きにくくなるので、秋は日なたに置きましょう。
Q. 冬に地上部が枯れてしまいました。
A. 冬は地上部が枯れて休眠するのが自然な姿です。根が強く凍らないように管理すれば、春にまた芽を出します。
まとめ

- リンドウはリンドウ科の多年草。青紫色の花が晴れた日にだけ開く
- 名前は苦い根の生薬「竜胆」から。長野県・熊本県の県花
- 春〜梅雨明けは日なた、真夏は明るい日陰、彼岸から再び日なた
- 乾かしすぎは禁物。水は株元に、夏は夕方以降に
- 植え替えは毎年か2年に1回。株分け・さし芽・種まきで増やせる


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