葉のふちにずらりと並んだ子株がポロポロ落ち、どんどん増えていく子宝草(コダカラソウ)。とても丈夫で、初心者でも枯らしにくい多肉植物です。この記事では、子宝草の育て方・植え替えの時期と手順・子株の植え方を、実際に育てている株の写真と季節ごとの管理表で解説します。鉢が子株でいっぱいになったときの対処や、冬越し、ペットへの毒性の注意点もまとめました。
この記事の結論(3行まとめ)
① 子宝草は「胡蝶の舞」と「シコロベンケイ」の交配種。夏型で、春〜秋に育つ
② 一年中日当たりのよい場所で。生育期は鉢土が乾いたらたっぷり、冬は断水気味。凍結・霜に当てない(最低0℃が目安)
③ 植え替えは2〜3年に1回、生育期の初めに。子株を土に置くだけで増やせる
子宝草とは?基本データ




子宝草は、ベンケイソウ科カランコエ属の多肉植物です。「胡蝶の舞(K. laxiflora、旧名 K. crenata)」と「シコロベンケイ(子宝弁慶草、K. daigremontiana)」の交配種で、別名「クローンコエ」とも呼ばれます。葉は大きく肉厚で、ふちに無数の子株(不定芽)ができ、落ちると少しの土でも根を張ります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 分類 | ベンケイソウ科カランコエ属 |
| 学名 | Kalanchoe × crenatodaigremontiana(流通名 Kalanchoe ‘Clonekoe’) |
| 交配親 | 胡蝶の舞 × シコロベンケイ(子宝弁慶草) |
| 別名 | クローンコエ、子宝弁慶草(店によって呼び名が混在) |
| 生育型 | 夏型(初春〜晩秋に成長) |
| 最低温度の目安 | 0℃(凍結・霜に当てない) |
| 増やし方 | 子株、さし木、葉ざし、株分け |
| 注意点 | 全草に有毒成分を含む。ペット・子どもの誤食に注意 |
ペットを飼っている方へ
カランコエの仲間は、犬や猫にとって有毒な植物です。食べると嘔吐や下痢を起こし、まれに不整脈が出ることもあります。犬や猫が届かない場所に置き、落ちた子株や葉もこまめに片づけましょう。誤って食べた場合は、すぐに動物病院に相談してください。
子宝草と原種の子宝弁慶草(カランコエ・ダイグレモンティアナ)の違いや毒性については、子宝草と子宝弁慶草の違い|毒性の注意点で詳しく解説しています。
子宝草の年間管理カレンダー
| 時期 | 置き場所 | 水やり | 主な作業 |
|---|---|---|---|
| 3〜5月 | 日なた(戸外) | 新芽が動いたら少しずつ再開→鉢土が乾いたらたっぷり | 植え替え・株分け・子株植え(4月〜) |
| 6〜9月 | 日なた・風通しのよい場所。長雨は避ける | 鉢土がしっかり乾いたらたっぷり | 肥料(少量)・さし木・葉ざし |
| 10〜11月 | 日なた。最低気温が下がったら室内へ | 回数を減らす | 冬越しの準備 |
| 12〜2月 | 室内の明るい窓辺 | 断水気味(月1〜2回の葉水程度) | 花が咲くことがある |
子宝草の育て方
置き場所・日当たり

子宝草は一年中、日当たりのよい場所で管理します。日照が足りないと茎が間延びし、葉が大きくならず株が貧弱になります。暑さに強く、春〜秋は日当たりと風通しのよい戸外が向いています。湿気を嫌うので、梅雨など湿度が高い時期は風通しに気をつけましょう。
水やり
| 時期 | 水やりの目安 |
|---|---|
| 春〜秋(生育期) | 鉢土がしっかり乾いてから、鉢底から流れ出るまでたっぷり |
| 春の立ち上がり | 新芽が動き始めたら、少しずつ水やりを再開 |
| 冬(休止期) | 断水気味に。カランコエの仲間は月1〜2回の葉水程度で乾燥させる |
土が湿ったままだと根腐れの原因になります。受け皿にたまった水は捨てましょう。
用土
水はけのよい用土を使います。市販の多肉植物・サボテン用の培養土が手軽です。配合する場合は、鹿沼土小粒・赤玉土小粒・ピートモス・川砂・くん炭を等量ずつ混ぜるなど、水はけを重視します。
肥料
肥料がなくても育ちますが、早く大きくしたい場合は、植えつけ時に緩効性化成肥料を少量混ぜるか、夏の生育期に緩効性化成肥料・液体肥料を少量与えます。冬の休止期には与えません。
温度・冬越し
子宝草は暑さ寒さに強く、とても丈夫です。枯れない最低温度の目安は0℃で、凍結や霜には当てないようにします。温暖な地域では一年中屋外や地植えでも育ちますが、霜が降りる地域では、冬は室内の明るい窓辺で管理しましょう。カランコエの仲間は最低気温が10℃を下回ると生育が鈍るので、冬は水を控えて休ませます。
子宝草の植え替え(時期・方法)

鉢の中が根でいっぱいになったり、株が大きくなりすぎたりしたら植え替えます。2〜3年に1回、生育期の直前か初期(春)に行うのが基本で、生育期であればいつでも可能です。群生した株は株分けし、茎が伸びすぎた株は切り戻してさし木にします。
- STEP1水を切っておく
植え替えの数日前から水やりを控え、鉢土を乾かしておきます。
- STEP2株を抜いて根を整える
鉢から抜き、古い土を軽く落とします。黒く傷んだ根は取り除きます。
- STEP3新しい用土に植える
ひと回り大きな鉢に、水はけのよい多肉植物用の土で植えつけます。
- STEP4数日後から水やり
明るい日陰で数日休ませてから、水やりを再開します。
子宝草の増やし方




子宝草は、葉のふちにできる子株で簡単に増やせます。さし木・葉ざし・株分けでも増やせ、適期はいずれも生育期(4〜9月)です。
| 方法 | やり方 | ポイント |
|---|---|---|
| 子株 | 葉のふちの子株を取り、土の上に置くか根元を軽く埋める | もっとも簡単。落ちた子株も育つ |
| さし木 | 伸びた茎を切り、切り口を乾かしてから土にさす | 間延びした株の仕立て直しに |
| 葉ざし | 葉を付け根ごと外し、土の上に置く | 葉の付け根を必ず一緒に外す |
| 株分け | 植え替えのときに群生した株を分ける | 根を付けて分ける |
- STEP1子株を取る
葉のふちから、根が出かかっている子株をやさしく取ります。自然に落ちたものでもOKです。
- STEP2土の上に置く
湿らせた多肉植物用の土の上に置くか、根元を軽く埋めます。
- STEP3明るい日陰で管理
直射日光の当たらない明るい場所で、土が乾いたら軽く水を与えます。
- STEP4根づいたら日なたへ
根が張って成長し始めたら、日なたに移して通常の管理にします。
落ちた子株はほかの鉢や庭でも根づいて増えます。増やしたくない場所に落ちたものはこまめに取り除きましょう。
子宝草の花



カランコエの仲間の多くは、日が短くなる冬に花が咲く短日植物です。子宝草も冬に淡いピンクの筒状の花を咲かせることがあります。花を観賞しない場合は、株の消耗を防ぐために花茎を早めに切りましょう。花の咲かせ方は【子宝草】の花を咲かせる方法で紹介しています。
よくあるトラブルと対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 茎がひょろひょろ伸びる・葉が小さい | 日照不足 | 一年中日当たりのよい場所へ。伸びた茎は切り戻してさし木に |
| 株元が黒く溶ける・根腐れ | 水のやりすぎ、水はけの悪い土、高湿度 | 水やりを控え、多肉植物用の土に植え替える。風通しをよくする |
| 葉が傷んで黒くなる | 霜・凍結 | 霜が降りる前に室内へ取り込む |
| 茎や葉に白い虫 | カイガラムシ | こすり落とすか薬剤で駆除 |
| 新芽に小さな虫 | アブラムシ | 見つけしだい駆除 |
| 元気がなく根に白い綿 | ネジラミ(サボテンネコナカイガラムシ) | 植え替えて根を洗い、古い土を処分 |
| ほかの鉢から芽が出る | 落ちた子株が根づいた | こまめに抜き取る |




思わぬ場所から生えてきた子宝草
落ちた子株は、隣に置いたほかの多肉植物の鉢でも根づいて育ちます。グリーンネックレスなどの鉢から子宝草が顔を出すこともあるので、増やしたくない鉢に落ちた子株は早めに抜き取りましょう。


子宝草を手に入れるには
子宝草は一般の園芸店やホームセンターで購入できます。ネット通販でも、子宝弁慶草(クローンコエ)の名前で鉢植えが販売されています。
よくある質問(FAQ)
Q. 子宝草の植え替えはいつがいいですか?
A. 生育期の直前か初期の春が適期です。2〜3年に1回を目安に、根詰まりしたり株が大きくなりすぎたりしたら植え替えましょう。
Q. 子宝草は冬に外に出しておけますか?
A. 最低温度の目安は0℃で、凍結や霜には弱いです。温暖な地域以外では、霜が降りる前に室内の明るい窓辺に取り込みましょう。冬は断水気味に管理します。
Q. 子宝草は地植えできますか?
A. 温暖で霜の降りない地域なら、一年中屋外や地植えでも育ちます。ただし落ちた子株で庭中に広がりやすく、全草に毒もあるので、鉢植えで管理するほうが扱いやすいでしょう。
まとめ
- 子宝草は胡蝶の舞×シコロベンケイの交配種。夏型でとても丈夫
- 一年中日当たりのよい場所で。日照不足は間延びの原因
- 生育期は鉢土が乾いたらたっぷり、冬は断水気味
- 最低0℃が目安。凍結・霜に当てない
- 植え替えは2〜3年に1回、春の生育初期に
- 子株を土に置くだけで増やせる。全草に毒があるので誤食に注意


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