ぷっくりした三角形の葉が小さなロゼットになって群生する白牡丹(はくぼたん)と薄氷(はくひょう)。どちらもグラプトベリア属の交配種で、見た目がよく似ているため混同されやすい組み合わせです。この記事では、多肉植物図鑑 PUKUBOOK と、多肉植物専門店カクト・ロコの植物図鑑をもとに、2つの違いと育て方を表でわかりやすく比較します。
この記事の結論(3行まとめ)
① 白牡丹は Graptoveria ‘Titubans’。薄氷は別名「姫朧月」「銀紅蓮」とも呼ばれる交配種。どちらもグラプトベリア属
② 大きな違いは暑さへの強さ。白牡丹は夏の蒸れに弱く、薄氷は暑さ・寒さとも比較的強い
③ どちらも梅雨〜夏は雨を避けて断水気味に。春・秋が植え替えと挿し芽の適期
白牡丹と薄氷はどんな多肉植物?


白牡丹は学名 ×Graptoveria ‘Titubans’(別名:プロリフェラ ティテュバンス)。PUKUBOOK によると、フランス生まれのハイブリッドで、くすんだトーンの肉厚な三角形の葉が、直径4〜6cmほどの小さなロゼットになってもこもこと群生します。ただし、日本で流通する白牡丹が海外のティテュバンスと同一かどうかは疑問視されているそうです。
薄氷は、カクト・ロコの図鑑では「薄氷(はくひょう)、姫朧月、銀紅蓮」という流通名で紹介されているグラプトベリア属の交配種です。交配親ははっきりしていません。
📝 旧版の訂正
当記事の旧版では、白牡丹を Echeveria elegans(月影の学名)、薄氷を Graptopetalum paraguayense(朧月の学名)としていましたが、いずれも誤りでした。また、白牡丹の名前を「白い花にちなむ」とした説明は根拠が確認できなかったため削除しました。白牡丹の交配親は「朧月×静夜」とする情報もありますが、資料によって異なり確認できていません。2026年10月に訂正しました。
白牡丹と薄氷の違い(比較表)
| 項目 | 白牡丹 | 薄氷 |
|---|---|---|
| 学名・別名 | Graptoveria ‘Titubans’(プロリフェラ ティテュバンス) | 別名:姫朧月、銀紅蓮 |
| 属 | グラプトベリア属 | グラプトベリア属 |
| 栽培難易度 | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ |
| 暑さ | 弱い(特に夏の蒸れ) | 比較的強い |
| 寒さ | 霜にも耐える(耐寒温度0℃の目安も) | −1〜−2℃まで耐える |
| 葉ざし | 少しコツが必要 | 簡単(夏以外いつでも) |
| 株の姿 | 上に伸びながら倒れていく。ロゼットは最大10cm前後 | 上に伸びながら倒れていく。最大直径10cm前後 |
| 花 | 春、株脇から花茎を伸ばす | 春、株脇から花茎を伸ばす |
見た目はよく似ていますが、夏の弱さがいちばんの違いです。白牡丹は夏の蒸れで傷みやすく、薄氷は暑さ・寒さとも比較的丈夫で、初心者でも育てやすい品種とされています(カクト・ロコ)。
季節ごとの育て方(共通)
カクト・ロコの図鑑では、白牡丹と薄氷の季節ごとの管理はほぼ共通です。
| 季節 | 置き場所 | 水やり | ポイント |
|---|---|---|---|
| 春 | 日当たり・風通しのよい場所 | 土が乾いたらたっぷり | 植え替え・挿し芽の適期 |
| 初夏・梅雨 | 雨の当たらない場所 | 半月に1回程度 | 黒斑病に注意。白牡丹は植え替えを避ける |
| 夏 | 半日陰の風通しのよい場所 | 断水気味。葉がしおれたら夕方に軽く | 葉の間に水がたまらないよう底面給水も |
| 秋 | 9月のお彼岸ごろから日当たりへ | 土が乾いたらたっぷり | 植え替え・挿し芽は10月中旬(寒冷地は9月中旬)まで |
| 冬 | 日当たり・風通しのよい場所 | 半月〜1か月に1回、乾燥気味に | 白牡丹は冬も屋外で日に当てると春の葉焼けを防げる |
植え替えのコツ
カクト・ロコでは、植え替えの際に根を1cm以下に切りそろえ、1〜2日乾かしてから植えると元気に育つとされています。春か秋の生育期に行いましょう。
伸びた株の仕立て直し
どちらも上に伸びながら倒れていく性質があります。PUKUBOOK によると、白牡丹は生長すると縦に伸びるので、気になる場合は切り戻し、その部分を挿し木にして増やせます。
- STEP1茎を切る
伸びたロゼットを、茎を少しつけて切ります。
- STEP2切り口を乾かす
切り口を日陰で数日乾かします。
- STEP3用土にさす
乾いた用土にさし、明るい日陰で管理します。
- STEP4根が出たら水やり
根が張って新芽が動き出したら、通常の水やりに戻します。
病害虫と対策
| 症状 | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 葉に黒い斑点 | 黒斑病(初夏・梅雨) | 水やりを控え、風通しのよい場所へ。出た部分は治らない |
| 株元が腐る | 過湿・風通しの悪さによる根腐れ | 水の与えすぎに注意し、風通しを確保 |
| 白い綿状の虫・小さな虫 | ワタムシ、カイガラムシ、アブラムシ、夜盗虫 | 浸透移行性の殺虫剤で予防・駆除 |
よくある質問(FAQ)
Q. 白牡丹と薄氷、初心者におすすめなのは?
A. カクト・ロコの難易度は、白牡丹が★3、薄氷が★1です。暑さに強く葉ざしも簡単な薄氷のほうが育てやすいでしょう。
Q. 薄氷と姫朧月は同じ植物?
A. カクト・ロコの図鑑では、薄氷・姫朧月・銀紅蓮が同じ植物の流通名として並べられています。ただし流通名は販売店によって異なることがあるので、購入時に確認しましょう。
Q. 白牡丹が夏に溶けてしまいました。
A. 白牡丹は夏の蒸れに弱い品種です。梅雨からは雨を避け、夏は半日陰の風通しのよい場所で断水気味に管理しましょう(カクト・ロコ)。
まとめ
- 白牡丹は Graptoveria ‘Titubans’、薄氷は別名姫朧月・銀紅蓮。どちらもグラプトベリア属の交配種
- 旧版の学名(Echeveria elegans・Graptopetalum paraguayense)は誤り
- 白牡丹は夏の蒸れに弱く難易度★3、薄氷は暑さ寒さに強く難易度★1
- 梅雨〜夏は雨を避け断水気味に、春・秋に植え替えと挿し芽
- 伸びた株は切り戻して挿し芽で仕立て直せる
白牡丹の季節ごとの管理は白牡丹の育て方、同じグラプトベリアの仲間はオパリナや初恋の記事もあわせてご覧ください。


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